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ラブストーリー

罪咎∞ #3−1【夏の夜の夢】

   

以前美人局の件で出会った少女と今度は別荘で再会する

相変わらず彼女の周りは事件絡みで今度は――

 

 
「おまえとは付き合い長いが、こういう誘いは初めてだよな、斗夜」

「あたり前だ。おまえ、学生時代に男とふたり、こんなところに行く気にはならないだろ」

「そうだが――おまえなら、女のひとりやふたり」

「冗談。俺は決まった女は作らない主義だって知っているだろ。泊まりで女連れまわしたら、どんな勘違いされるか――」

 偶然にも同じ時期に夏休みを取る羽目になってしまった俺たち。
 別に無理してふたりで遠出する必要もなかったのだが――
 俺はどうしても都会にいる気にはなれなかった。
 世間は夏休み真っ只中。
 街中を歩けば必ずと言っていいほど、女学生っぽい年代の女が目に付く。
 意識したつもりはない。
 だが、どうしても頭の隅に真夜の存在が消えずに残っていた。
 かと言って、急に出来た休み。
 早々宿が取れる筈もない。
 そこで俺は思い出した――この別荘のことを。
 昔、まだ俺がガキで、母が――いや、その先は敢えて言うことではないな。
 そんなことをポロリと言ったら、室井が付いて行くと言い出した。

 

-ラブストーリー


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