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南関東文科大学 タイムカプセル発掘隊 最終話 埋蔵された巨謀(4)

   

二谷のおかげで地面に仕込まれた「仕掛け」から逃れることができた松下たち。

だが、作業初日にして、周囲から受け入れられるという、極めて順調なスタートを切った松下たちの前に、新たなトラブルの火種が……

 

「たちの悪いいたずらだ。連中はこうやって、新入りをテストするのさ。いや、テストしたふりと言った方が正しいか」
 二谷は、松下がシャベルを入れていたところまで歩を進め、手を差し込み、抜き出した。
 小さめのかぶを思わせるような形をした厚紙のてっぺんに、周りの土と同じ色をした、プラスチックのふたの残骸がこびりついている。
(やられた……!)
 それを見た瞬間、松下は、自分の緩みを痛感した。
 平和な日本ではあまり聞かないが、土を掘り出す作業をしている以上、地雷にぶつかってしまうことも多い。
 不発弾とは違い、元々埋められることを想定した兵器だけに、見つけづらい細工が施されてはいるが、注意深く掘っていれば、避けることができる。
 もっと言えば、発掘を「仕事」にしているからには、気付かず爆発させてしまったとなれば、発掘者として未熟ということにもなる。
 松下は、してやられた悔しさに歯噛みした。
「……お話を聞く限り、誰かが仕掛けたみたいな話に聞こえるんだけど」
 千夏の言葉に、二谷は、端正な顔立ちに怒りと憂いの色を浮かべて頷いた。

 

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