幻創文芸文庫 (β)

小説好きの創作小説を無料配信*スマホ対応

ノンジャンル

南関東文科大学 タイムカプセル発掘隊 最終話 埋蔵された巨謀(14)

   

映像の中に現われた若者、レビンは、「龍人」武力蜂起の「主犯」だった。レビンはフィステンたち非戦派を追放し、戦闘によって「龍人」の力を見せつけようとしていた。

レビンに過酷な条件を突き付けられた松下たちは、やむなく、「龍人」との戦いに突入していくのだった……

 

「レビン、貴様が糸を引いていたのか。血迷ったかっ、次代の頭領がそんな真似をするなど」
 フィステンは、顔に驚愕の色を貼り付けながら声を張り上げた。 しかし、レビンと呼ばれた若者は、そんな反応を予測していたように、にやにやと笑って言った。
「ふ、あんた以外の上役連が動かなかったことで、分からなかったかい。さすがに、年を取っている分だけ無能だ。俺たちはな、もう我慢できねえんだ。そんな連中の下についてることも、もっと愚かな人類に、配慮することも、なっ」
「待てっ、レビン。お前らはまだ分かっておらん。恐ろしさと愚かさに、気付いておらん」
「今更、説教などしようとするなっ!」
 フィステンの言葉をレビンが大声で遮った。
 数秒の間、反抗期の少年のように瞳をぎらつかせていたレビンは、ぱっと表情を改め、再び笑顔を松下たちに向けた。
「……そうだな、期限は今から十二時間ってことにしとくか。その間に、君達四人には、『力』を見せて貰う。こちらにまで足を運び価値をアピールしてくれ。止めたいならな。さもなければ、世界中にいる我々の仲間が、無差別的に仕掛けるだけだ。最先端の軍隊が、素手の相手にいいようにやられる、その現実に、君達のお仲間が果たしてどんな考えを抱くかな」
 レビンの言葉が、まるで氷の刃のように、松下の胸に突き刺さった。
 軍事関係者ではない松下にも、レビンの言っていることが、どれだけの意味を持っているかは分かる。
「起こってはならない」し「起こったことを許すわけにもいかない」ことなのだ。
 武器の進化は、人類登場以来、数百万にも及ぶ文明の進展の証明でもある。
 その成果が、素手の「動物」に屈したとすれば、ある意味、人類の歴史は「無」だということにもなってしまう。

 

-ノンジャンル


コメントを残す

おすすめ作品