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幻影草双紙11〜日本産業の現状と未来〜

   

 念のためお断りしておきますが、以下に述べる掌編の話は、すべて作者の創作です。
 万一、現実社会において類似の事例があったとしても、それは偶然の一致にすぎません。

 

 志賀成之は、世界的に名を知られた会社の社長である。
 その会社――、とりあえず、A社、としておこう。

 A社は、戦後すぐに、熊本から裸一貫で東京に出てきた若者により設立された。
 裸一貫ではあったが、情熱と独創性はたっぷりと持っていたのである。
 彼の趣味は電気であった。
 進駐軍払い下げの無線機を改造し、高性能のラジオを作った。
 そして、『桜島電気商会』を設立したのである。
 戦後の経済成長の波に乗り、会社は順調に大きくなっていった。
 上場に合わせて、『桜島電気商会』から、堂々たる現在の名前に変更した。
 野望を持つ二代目の社長は、世界に打って出た。
 これが成功し、A社の名前は世界中に知れわたり、経済大国日本の代名詞となった。
 それから数代の社長を経て、志賀成之が社長となった。

 

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