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SF・ファンタジー・ホラー

幻妖奇譚<7> 1週間後(上)

   

この世に幻妖が表れるとき、時の流れは異様になります。

 

 吉田哲也は、猪口の酒を飲み干すと、少し声を落として言った。
「なあ内山、おまえ、UFOを信じるか」
 内山英雄は、急な話題の転換に一瞬とまどい、それから昔のことを思い出した。
「なんだ、またあの頃の議論をやりたいのか」
「そうじゃない。実はな、俺、本当に見たんだ」
 内山秀雄と吉田哲也は、高校時代からの友人である。
 昔、高校生の頃、授業をサボって煙草を吸ったり、繁華街をうろついて女の子をナンパしたり、いつも一緒に行動していた。
 趣味趣向が同じ、ということではない。
 どちらかというと趣味や性格は異なる二人であったが、それでも気の置けない友人同士であったのだ。
 馬が合うというのであろう。
 女の子の品定めから人生論まで、夜を徹して話し合うこともあった。
 そんな中で、UFOが存在するかどうかの論争をすることも度々あったのである。
 内山英雄は理系で「幽霊やUFOなんて目の錯覚だ」という意見を持っていた。
 一方、吉田哲也は文系で「そんなこと決めつけられるか。おまえにはロマンがない」と言い返した。

 

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