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ラブストーリー

もういちど、すきって言ってもいいですか 6

   

カレの指があたしのふくらはぎにそっと触れる。

筋肉の隆起を確かめるようなその指使いに、あたしの喉は声にならない吐息を漏らした。

――なんて、いじましい妄想を10年も続けていれば、少しは女っぽくなれたかしら。

でも、そんなあたしが始まりの一歩を踏み出すと、いつもその先は真っ暗な穴が開いていて――。

 

「圭吾ぉ、帰ろうよぅ!」

 返事をすることができないままでいると、大アリーナの扉の近くで女の子が圭吾を呼んだ。
 ひらひらのワンピースに、ふわふわで明るい色の髪が揺れている。
 遠めに見ても分かるくらい、色白でスリムな子だった。圭吾の表情が緩んだ。

――彼女だ。

 ピンと来た。いや、こないわけない。昔言っていた通り。分かり易すぎる。

 付き合うなら色が白くて痩せててミニスカートが似合う美人。
 色黒とか、脚の太い女は遠慮しますって感じ?絵里?ああ、サッカーやってる女ってさー、なんつーか、男と変わらなくね?
 アイツ、サバサバしててよくしゃべってるけど、付き合うとかありえねーってば。

 

-ラブストーリー

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