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ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

自称天才数学者の推理記録 記録2 第10話

   

 記録2《チャンスが来たら、死ぬ気でつかめ》

 《角を矯めて牛を殺す》。
 浅知恵は役に立たない、という意味です。

 

 一週間後――。
 桜小路悟一と榊原警部は、ホテル・銀座ベルベデーレの部屋にいた。
 伝統ある貴族の、居間と書斎を、足して二で割ったような部屋である。
 ハプスブルク家のデザインを、二台のコンピュータとレーザープリンタが破っている。
 午後、アフタヌーンティーの時間であった。
 二人が飲んでいるのは、ティーではなくてコーヒー。
 榊原警部は、このホテルのコーヒーが気に入っていた。
 地下にあるバーのウイスキーは、もっといい。

「犯人は、地元の工務店の主人だったよ。それに、共犯者が二人」と、榊原警部。
 榊原警部は、説明した。
 明治桜花大学では、青石コレクションを展示するため、あの実験室を整備することにした。
 ダイヤモンドを陳列するための防犯装置も取り付けなければならない。
 こうした工事を請け負った大会社から、下請けになったのが犯人の工務店であった。

 

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