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明治桜花大学七不思議 2

   

《自称天才数学者の推理記録》の《番外編》の《明治桜花大学七不思議》の、〈その2〉です。
 大学関係者の口が、一番重かったのが、このエピソードでした。
 その理由は分かりますが。

 

* 七不思議 その2。

《記念棟の美人達》

 テレビ業界については、いろいろな人から知識を得ている。
 その中の一人に、南洋テレビのK氏がいる。
 あえて頭文字だけにする。
 ちなみに、Kで始まる苗字の人は複数いるので、このKだけで、一人を特定することは出来ないことを、お断りしておく。
 南洋テレビは、創業当時から、経済関係を得意とするテレビ局である。
 だが、もう一つ得意分野を作ろう、と社長命令が出た。
 経済は固いから、逆に、柔らかいテーマで何かないか?
 それで思いついたのが、怪談であった。
 怪談、幽霊、宇宙人、超能力――、こういったテーマでは、ある一定の視聴率が稼げることは間違いない。
 芸能部が、手分けをして取材を始めた。
 当時、まだ若かったK氏は、精力的に働いた。
 そして、明治桜花大学に伝わる《緊縛裸女の元禄花見踊り》の話を聞き出してきたのであった。
 これは、明治桜花大学の学生からもたらされた情報だそうだ。
 話の発端は、大正時代に遡る。

 大正時代のことである。
 大学の理事に、赤谷岸次郎という者がいた。
 創立者の家系に連なる人物で、かなりの凄腕であった。
 政財界に顔が広く、海軍とのつながりもあった。
 明治桜花大学は、創立者の関係から、陸軍との結びつきが強いのだが、その上、海軍とコネがあれば、これはもう、鬼に金棒である。
 血筋もよく、凄腕であるならば、政界に進んだとしても、おかしくはない。
 だが赤谷岸次郎は、大学の発展だけに心血を注いだ。
 大学構内に家を構え、休みなく、精力的に、大学の業務をこなしていたのである。
 彼のおかげで、大学が発展したことは間違いない。
 もちろん、こうした人物だけに、複雑な性格でもあった。
 清廉潔白に、私心を捨てて大学のために尽くした、という単純なものではなかったのである。

 

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