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ラブストーリー

ピンクの聖夜に抱かれて 後編

   

最悪の出逢いをした夏が過ぎ、瞬く間に冬となったある日、森和実は小学生の頃の話を凛にする。
酔った勢いで愚痴るように話した内容は、翌日からの仕事で双方話題にもださなかったが、イヴが近づいたある日、凛の方からその日自分の為に時間を作ってくれと言われて――

 

★クリスマスソングが流れ出す頃

「森さん、この後もう一軒行きません? できればふたりっきりで」

 8月の終わり頃、上司の命令で飛び込み助っ人した仕事の三次会で、酔っ払って男お持ち帰りしてベッドを共にしてから5日後、休暇明けで出社すると、いない間に私の部下が新入社員で入って来ていて、その人物がひと晩の相手の男だった――というなんじゃそりゃみたいな体験をしてから、月日の経つのは早いもので、世間はすっかりクリスマスモードに突入。
 都会の街中はイルミネーションで飾られ、店内に入ればこれでもかとクリスマスソングが流れている。
 やたらと目につくのが、必要以上にベタベタしたカップルたち。
 最近の若い奴等は恥じらいってものがないのかしら? と言ってやりたいけど、実は若者より歳いった人たちの方が大胆だったりして、自分もその年代と近いんだと思うと、益々恋に現抜かしてる場合じゃない、恥を晒してる場合じゃないって思えて来る。
 そんな中、クリスマスの1週間前になると忙しさが増すということで、早めのクリスマスパーティーを社内で開催。
 二次会は近くのカラオケルームを貸切、三次会は勝手にやってくれと上司がタクシー代という名目で数万円置いて帰って行った。
 同期社員の高岡は、毎度の如く、自分には家庭があるので……と二次会を途中で抜け、契約社員の女の子も三次会は不参加表明をして、賑わう繁華街の中へと消えていった。
 残ったのは、私と凛とバイト数名、社員数名、とりあえず静かなところで飲もうかという流れになり、地下のショットバーへと向かう途中で凛に誘われたのは、こういう経緯。
「いいけど、明日も仕事だし、都合よく酔ったりしないわよ?」
 な~んて先輩っぽく、大人の女性っぽく言ったのに……

 

-ラブストーリー

ピンクの聖夜に抱かれて<全2話> 第1話第2話

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