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歴史・時代

黒い鷹(二)・巖頭孤鷹 第三話

   

 黒鷹精久郎は、夜道を、本郷の瑞竹寺へと歩いた。
 提灯は点けない。
 夜道を、暗いまま歩くのも、武術の鍛錬と心得ているのだ。
 日本橋から不忍池を目指し、そこから根津権現へ向かう。
 もちろん、木戸は閉まっている。
 木戸番に声をかけて、潜り戸を開けてもらうのだ。
 団子坂を上り、専念寺まで来た。
 そして、ふと、歩を止めた。
 また、すぐに、歩き出す。
 専念寺の先に、横道がある。
 その道から、白刃が出た。
 黒鷹精久郎は、身をかわし、相手の両手を掴む。
 そのまま、捩って、投げる。
 相手は、道に倒れた。
 黒鷹精久郎は、倒れた相手に、怒り声を出した。
「千秋殿、いい加減にしないか」

 

≪つづく≫

 

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