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幻影草双紙44〜どこかで聞いた話2〜

   

 とうとう書くネタがなくなったので、どこかで聞いた話を書きます。
 あれ、この文章、どこかで書いた気がするな。

 

*** 《第1話》

 王子は、城壁の上を、ただ一人で歩いていました。
 星も見えない、冬の夜です。
 氷のような風が、海から吹き寄せています。
 夜気がひしひしと身に凍みてくる、ひどい寒さです。
 王子は、落ち込んでいました。
 父親が死んで、王様になれると思っていたのですが、それが駄目になったのです。
 死んだ父親の弟、つまり、王子の叔父が、王座についてしまったのです。
「王になるのに、あと何年、待たなければならないのだろう……」
 王子の前に、巨大な人影が現れました。
 甲冑に身を固めています。
 兜の面は上げてあり、顔が見えます。
 その顔は、死んだ父親の顔でした。
「まさか……、父上が……」
「息子よ」
「幽霊……?」
「さよう、儂は、おまえの父親の幽霊じゃ」
「やはり幽霊か。でも、何で……?」
「息子よ。おまえに伝えたいことがあるので、黄泉の国から舞い戻ったのじゃ」
「伝えたいこと? 何ですか?」
「儂は、殺されたのじゃ」
「ええ? 誰にです」
「儂の弟、お前の叔父、いまの王に、じゃ」
「まさか、そんな……」
「あいつは、王になりたいため、儂を毒殺した」
「そうか……。そんな気がしていたんだ」
「息子よ、おまえは、復讐をしなければならない」

 

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