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幻影草双紙46〜どこかで聞いた話4〜

   

 詩文の妖精が、こんな話をしてくれました。
 それとも、夢だったのでしょうか……。

 

*** 《第1話》

 砂漠の国に王様がいました。
 気が荒く、独善的な性格でした。
 つまりは、身勝手だったのです。
 あまり身勝手すぎるので、王妃も、さすがに嫌気がさしてしまいました。
 それで、お気に入りの臣下と駆け落ちしたのでした。
 王様は、激怒して二人を探し出し、首を刎ねてしまいました。
 それ以来、王様は、女性に、深い不信感を持ちました。
「女なんて、信用できない」
 毎晩、女を寝所へ呼び、一夜を共にして、朝になると、首を刎ねるのです。
 これで、国中の女性は、恐慌をきたしました。
 大臣を始めとして、国政をつかさどる人々は、心配しました。
 こんなことでは、国が滅びてしまう……。
 何とかしなければならない……。
 心ある人々は、いろいろと考えました。
 でも、身勝手な王様の性格を直すのは、無理な事です。
 どうしたらいいんだろう……。

 右大臣の娘が、手をあげました。
「私が、やってみますわ」
 右大臣の娘は、王様の寝所へ入りました。
 右大臣の娘は、とても奇妙な話を、語りました。
 話が佳境に入ったとき、朝になりました。
 王様が聞きました。
「朝になってしまったぞ。話はどうなるんだ?」
「続きはまた、今晩」
「何だ、まだ、どんどん続くのか」
「さようでございます」
「どのくらい続くのじゃ?」
「およそ、千夜ほど」
「長すぎる」
 王様は、右大臣の娘の首を刎ねました。

 

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