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ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

自称天才数学者の推理記録 記録3 後篇

   

記録3《女子学生多喜子》

今回は短編です。
その後篇。

 

 直沢多喜子は、桜小路教授に連れられて、秋山健二の家へ行った。

 奥紅葉山のバス停から、整備された道が続いている。
 その先に、戸建て住宅が並んでいる。
 まあ、マッチ箱を並べた風景を想像すれば、間違いない。
 そのいちばん奥に、秋山健二の家があった。
 いちばん奥だけに、庭が広い。
 それだけ、他の家よりも豪華な感じであった。

 海外転勤の準備中ということで、段ボールに詰めた荷物に囲まれて、話をした。
 直沢多喜子と桜小路教授、それに秋山健二夫妻である。
 秋山健二は、40歳前後。
 やる気十分の若手重役、といった感じである。

 秋山健二の家は、1階がリビングと6畳の部屋。
 それにキッチン、バストイレがある。
 2階は、都合3部屋があった。
 それに、広い庭。
 縁側の周辺は白い砂利で整備されているが、大部分は、草だらけであった。
「こういう、雑然とした庭が好きなんですよ」
 直沢多喜子が1人で住むならば、1階だけで十分である。
 2階は手を付けない、ということにした。
 ただ、2階も、週1回は掃除する。
「つまり……、留守の間の、家の管理をしてもらう、ということで……」
「私は、構いません。こんな大きなお家に住めるんですから」
「家賃は、これまでのマンションの半額としますよ」
 こうしたことで、家を借りる約束が出来上がった。

 

-ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

自称天才数学者の推理記録 記録3《女子学生多喜子》<全2話> 第1話第2話

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