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ラブストーリー

ふたりの生活:五話

   

同居人がまさかバイト先の会社で働いていたとは。
驚きを隠せない羽澄であったが、その日は慌しくも平和な一日であった。
帰宅後、同居人である直にバイトについて聞かれ……。

 

 二人が帰ってきた入れ換わりに三人で昼食をとる。会話は到って普通。ただし、さっきのわたしの様子に対してかなり弄ってきた。
 これがいつもの昼食風景なんで、追及する意味はさほど苦痛ではない。根津さんはある程度空気を読める人、川口さんは的確にフォローに回ってくれた。
「こんにちは、席一緒でもいいですか?」
「小杉君か。部署は違えども仲良くしてもらえると嬉しいから、どうぞどうぞー」
 柔和な笑みのままわたしの隣に座ったのは、メンズ担当の小杉さん。昨年入社し、今年の二月から本社で働いている。
 販売研修の際に根津さんと川口さんとよく顔を合わせていたらしく、部署は違えども仲が良い。
 お昼には休憩室で鉢合うと、必ず一緒に食事をとることばかり。
「月島さんは来週からアルバイトに昇格するんだよね? たまには店に出ることも増えるの?」
 昨晩のおかずである肉団子を口に入れた際に質問を振られた。アルバイトは営業事務の補助役になるので、店に入ることがある。
 わたしもアルバイトになったら、週末に店舗で販売するのかな。上司である根津さんを注目すると、唸りながら首を傾げた。

 

-ラブストーリー


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