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歴史・時代

ハヤブサ王 第4章 〜宿命(2)

   

 中央での権力を失った大王の母ナカヒメは、中央政界での権力掌握を企む丸邇氏のヒレフノオオミと手を組む。彼女が仕掛けてくる新たなる策略とは…。
 一方、ワケノミコは近江の残してきたヤタノヒメミコのことを思い描いていた…。

 

 女は、月を肴に酒を飲んでいた。春月は、氷のように青白く輝いている。その顔も、青白く照らされている。女は、大王の母で、先の后であったナカヒメであった。
 すでに四十は優に超えている。が、月明かりに照らされた顔は、いまだ艶やかさを失ってはいない。むしろ、若いころよりも美しくなっているようだ。
 その美しさも、メトリノヒメミコのような若々しく、瑞々しい美しさではない。ヤタノヒメミコのような清楚な美しさでもない。ましてイワノヒメのような母としての母性に溢れる美しさではない。
 夫も、子も捨てた一人の女。
 男を惑わす妖しい美しさである。
 月を愛でながら酒を飲む姿に、いったい何人の男が誘惑されただろうか。
 そしてここに、次なる犠牲者がやって来たではないか。
「来ましたね。待ち侘びていましたよ」
 ナカヒメは、傍らに腰を落とした男にしな垂れかかり、男の顔を見上げた。
 月明かりに照らされた顔は、丸邇氏の族長ヒレフノオオミだった。
「遅くなりました。何せ、他の者に見つからないようにと、獣も通らないような道を通ってきたものですから」
 女は、くくくくっと忍び笑いを零した。
「何か?」
「獣も通らない道を通って来たと、なるほど、では、そなたは獣じゃな。ならば、私も獣になりましょう」
 ナカヒメは、男の一物に手を伸ばし、それを摩った。男の獣は大きくなっていった。
「ナカヒメ様、来たばかりございますよ。それは少々早すぎましょう」
 女の手が帯に伸びた。
「私は待ちくたびれておったのじゃ。そなたの、この大きく、硬い獣が欲しくて、欲しくて堪らなかったのじゃ。何が早いものか」
 帯を解き、一物を曝け出すと、女は躊躇いもなく獣の頭を呑み込んだ。
「むふっ…、むちゅ、ちゅぱっ、ちゅぽ、ちゅる、じゅる、うふん…」
 女の鮮やかな口の動きに、ヒレフノオオミは圧倒され、眉を寄せて身悶えた。
「ああ、ナカヒメ様…、そこは…」
「むちゅ…、ぷはっ…、ここか? ここが気持ち良いのか? はむっ…」
 女は、鈴口を責め立てた。尿道に舌を入れ、その柔らかい粘膜を刺激した。男の先端からは、透明な液体が迸った。
 それは、男の歓喜の表れ。
「ああ、いけません。あっ…、ナカヒメ様、そのままではお口を汚してしまいます。どうか、くっ…、どうかお放しを…」
 だが、女は放しはしない。まるでスッポンのようだ。
「よひ、よひろ、わらりのくりをよごりてくれ(よい、よいぞ、私の口を汚してくれ)!」
 咥えたまましゃべるから、陰部が余計に刺激される。男は、湧き上がる欲望を止めることはできなかった。
 腰を揺らした。
「くっ…、出る、あっ…」
 女の後頭部を確りと持つと、その艶やかな唇へ放出した。

 

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