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ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

Dollデス Ⅰ

   

洋タンスの中から死体が発見される
異様な死体発見にマスコミが騒ぎ立てる様子を見ている犯人は…

【お読みになられる前のご注意】
この話は犯人が主人公で、最初から誰がなんの為に、ということが明かされた展開になっています
犯人の心の闇、執着に至るまでの経過が、話が進むにつれ明かされる展開で、嫌悪を抱くような描写も多々あります(性描写・殺人シーン・監禁拘束等)

【編集部からのお願い】
本作には、青少年にふさわしくないと思われる残酷なシーンが含まれます。
また性描写につきましては、それ自体が物語の主体ではないため年齢制限を設けておりません。
本作の掲載にかんするご意見がございましたら、編集部までお問い合わせください。

 

 
 閑静な住宅街の中にある公園に、無造作に置かれた洋タンスがある。
 朝、散歩をしていた住人は何気なくそのタンスの扉を開き、住宅街に響き渡るほどの悲鳴をあげた。

「タンスの中に遺体を正座させた状態で収め、この場に放棄。犯人はどんなヤツでしょうね」
 暦の上ではまだ秋だというのに、今年は例年より気温は低くお決まりのスーツを着た上からコートを羽織った若い刑事が言う。
「ま、かなりの変わり者である事は確かだな。爪を剥がしておきながら代わりのイミテーションのつけ爪を施し、頭皮から頭髪を剥いでいるのに、人口毛髪のカツラを着用させる。しかも、生前本人のヘアスタイルを再現して」
 聞かれた刑事は彼よりは経験がある為、今までに培ってきた情報などから分析をして答えた。
「変わり者、確かに」
 自分の見解に同意した後輩刑事を横目で見ながら、四十代前半程の刑事は渋い顔をしながら更に興味深く遺棄された死体を見た。
 タンスの中には色とりどりの花を飾り、裸体である死体の身体を覆う。
 開けた瞬間、まるで花の服を着ているようにも見える。
 だが、それらの花を取り除くと半ば無理やり性行為をしたかのような形跡が生々と残っている。
 残忍な面を見せたかと思えば、その真逆の事をしている。
 ひとつの死体でいろいろな見方が出来るケースは珍しい。
 ひとりの犯行なのか、複数の犯行なのか。
 恐らく後者だと思うが、前者であるならかなりの変わり者に違いない。

 

-ミステリー・サスペンス・ハードボイルド


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