幻創文芸文庫 (β)

小説好きの創作小説を無料配信*スマホ対応

ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

Dollデス Ⅴ

   

犯人のひとりを特定した警察が動き出す
また犯人側も、警察の動きに気付き始めていた
犯人たちの狙いとは?
隠された本当の目的が次第に明かされていく

【編集部からのお願い】
本作には、青少年にふさわしくないと思われる残酷なシーンが含まれます。
また性描写につきましては、それ自体が物語の主体ではないため年齢制限を設けておりません。
本作の掲載にかんするご意見がございましたら、編集部までお問い合わせください。

 

 
 翔英の存在が警察に知れているとは考えもしていない三人は計画の見直しをしていた。

 もともとは三好の為に集まったと言ってもいい。
 黒髪に固執したとしても、よりよい黒髪を手にする方法はいくらでもある。
 人間が生まれ持った天然の黒髪が手に出来ると思ったのは三好と会ってからのこと、それは佐和も同じ。
 作り物の爪ではやはり生身の人間が持つ爪には程遠いが、よりその爪に近づけるよう工夫すればいい、何も生身の人間の爪を剥がす必要はない。
 それなのにふたりは求めてしまった……可能なのだと知ったから。
「どうするのよ、三好ちゃん」
「そうそうポチの時のようないい落し物ってないのよね」
「それって、身寄りのない子って事?」
「ただ身寄りがないっただけじゃダメなのよ、佐和ちゃん。足がつかないようにするにはね」
 この世に存在していない人間でなくてはならないということを三好は言っている。
「三好ちゃんの言いたい事、私理解しているよ。できるだけ人間が生まれて持っているものを付けさせたい気持ちも。作り物じゃ意味がないことも。限られた時間しかないことも。次の素材人間を探すのは大変だよ?」
「そうなのよ。だからどうしようかと思ってね。とりあえず、今まで貯めたものでやりくりするしかないわね」
「やりくりできるだけ、あるの?」
 佐和の問いかけに三好は辛そうに笑う。
 それはそんなにゆとりがないと言っているようなもの。
 こんな時に翔英は何をしているの? 佐和はどうにもならない感情を翔英に向けていた。
 その頃翔英は、佐和と三好が話すより前に次の計画に向けて動きはじめていた。
 三好の言う、足がつかない素材人間を見つけるのは難しいが、いろんな人間が集う都会なら、自分を捨てたい人、いなくなってしまいたいと思っている人も少なくない。
 そんな人を見極めてまた連れていけばいい、そう考えていた。
 警察が網を張って待っているとも知らずに……

 そして、運命の時が刻一刻と迫っていた。

 

-ミステリー・サスペンス・ハードボイルド


コメントを残す

おすすめ作品