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ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

Dollデス Ⅶ

   

全てが明らかに
そしてまさかのどんでん返し!
真の犯人とは?

【編集部からのお願い】
本作には、青少年にふさわしくないと思われる残酷なシーンが含まれます。
また性描写につきましては、それ自体が物語の主体ではないため年齢制限を設けておりません。
本作の掲載にかんするご意見がございましたら、編集部までお問い合わせください。

 

 
『豊岡刑事、三階に鍵のかかった部屋がひとつだけあります』
 連絡を貰うと、三好と翔英を連れ三階へと向かい、鍵のかかった部屋の前に着く。
「開けろ」
「無理よ。鍵はひとつだけなの。この騒ぎでどこにいったかしらね……」
「そうか。開けたくないってことは、何かがあるってことだな。構わん、銃で強引にドアノブ壊せ」
 発砲音が数回、戸を蹴る音が数回で閉ざされた部屋の扉が壊され人の足がなだれ込む。
 入ったその部屋は極々普通の、女子高生くらいの子が使っていそうな部屋だった。
「どういうことだ? 犯人の女は子供?」
 豊岡は考え込む……爪を剥ぐという行為はとても尋常ではない。
 狂気と言っても過言ではない……なぜなら、爪を剥ぐという行為の殆どは過度な拷問の一種だからだ。
 だが、拷問と少し違うのは、剥ぐ際に多少の配慮が見受けられると司法解剖の結果が言っている。
 爪に愛着がある、そんな人の部屋とは思えない。
 その部屋は既にこの下の階で見てきている。
 ショーケースに並べられたアートを施した綺麗な爪が並んでいた。
 捜査員のひとりが部屋の中央壁にそうように置かれていた机の上にあるものを興味深く見て、声をあげた。
「この部屋の住人は三好ユナというみたいですね、豊岡刑事」
「三好……ユナ?」
 聞き返しながら豊岡の視線は三好を見る。
「お察しの通りよ。アタシの妹。と、言っても血は全く繋がってないけどね」
 聞き込みで三好に妹がいるなどという話は出なかった……想定外の告白の直後、更に捜査員が声をあげる。
「こちらに来てください、豊岡刑事。隠し階段です」
 階段を隠す扉、扉を隠す家具、家具を動かすスイッチ……スイッチは机の引き出しの上にあり、その引き出しは閉じられてあった。
 だが家具は動かし終えた後のままで、元の位置に戻っていない。
 これは誰かがこの場で操作しなくてはならない……が、扉は扉の中からも開け閉めができる。
 この部屋に入った時、扉は閉まっていた……いつ、どうやって階段まで?
 三好が困惑していると、その様子を見逃さなかった豊岡が叫ぶ。
「登れ!」
「やめて!」
 三好の声も叫ぶが、一瞬遅く既に登りはじめ、三好の身体も強引に引っ張られる。
 そして登りきった先にあったのは、一面真っ白な部屋の真ん中にベッドがあり、機器のメーターが淡々と動いている。
 そのベッドの傍らに佐和がいた。

 

-ミステリー・サスペンス・ハードボイルド


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