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幻影草双紙77〜人工知能(後編)〜

   

『2001年宇宙の旅』へのオマージュです。

 

 
 大会議室の後ろの方から、白川幸二は、〈小惑星有人探査報告会〉の幕を見ていた。
 そして、ため息をつくのであった。
「まあ、仕方ないなぁ」
 白川幸二は、現在は宇宙探査局の特別研究員である。
 だが、その前は日本にある大正緑林大学の准教授であった。

 その電話がかかってきたのは、ヘンリー黒田が局長になって間もないころのことである。
 深夜であった。
 研究熱心な白川幸二は、その時間にも研究室で研究していたのである。
「こんな時間に、一体誰だ」
 電話の向こうの声は、女性であった。
 どことなく、色っぽい声である。
「白川博士でいらっしゃいますか?」
「はぁ、そうですが……、どなたですか?」
「こちらは宇宙探査局の局長室です」
「何ですって?」
「お待ちください、今、局長に替わります」
 電話の声は、ニュースでよく聞く宇宙探査局・局長のヘンリー黒田になった。
「白川博士?」
「そうですが」
「君に研究してもらいたいことがある」
「はぁ?」
「至急、こちらに来てほしい」

 ヘンリー黒田はワンマンである。
 白川幸二の都合を無視して、呼び寄せたのであった。
 しかし、宇宙探査局というのは、科学関係では世界最大の組織である。
 その局長から、直々に呼ばれたのであるから、白河幸二も悪い気はしなかった。
 大学に出張届を出し、すぐに宇宙探査局へと行ったのであった。

 

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