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道 最終回 和解

   

 
「お疲れになったでしょう。」

柴崎たちの車が消えると周りに気づかれないように副島が近寄ってきた。

「いや、どうも。すっかり迷惑をかけてしまったね。」
「いいえ。さあ、車が来ますから、どうぞ。」

マスコミも主だったものは田村が引き連れて行ったので、車寄せは閑散としていた。

「副島さん、師範代は本当に会ってくれるのかね?」

自信なく尋ねる姿は、あのふてぶてしい「栗原陽一朗」のものではなかった。

「心配ご無用です。父も楽しみにしていますよ。
 あっ、車が来ました。」

車が止まると、中から咲が飛び出してきた。
43年振りの再会に、二人は互いに手を握って「姉ちゃん」、「敬一」と言ったきり言葉は続かない。
その光景に副島も目頭が熱くなる思いだった。

「うおー!」

突然、甲高い叫び声を発して女性が栗原の背中にぶつかってきた。

「死ね!」
「あっ!う・・」
「どうしたのよ!」

短い叫びやうめき声を発しながら、栗原が咲に覆い被さるように倒れ込み、その上に女性が重なった。

一瞬の出来事に、副島もホテルの警備の者も防ぎようがなかったが、直ぐにその女性は取り押さられ、栗原は救急車に乗せられた。

 

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