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幻影草双紙82〜瞳を見つめて〜

   

 瞳を見つめて……。
 何を思うのでしょうか。

 

 
 谷山警部は、自分の机に座り、ぼんやりとしていた。
 どんな場合でも、殺人事件はいやなものである。
 しかも被害者が、自分の知っている者ともなれば、余計に辛い。
 そこに、若い警察官が近づいてきた。
「谷山警部……」
「えっ? ああ、川口君か」
 川口警部補は、谷山警部の前に座り、低い声で言った。
「海野さんが……、殺されたんですって? 非番だったので、知りませんでした」
「犯人は、すぐに捕まえたがね」
「残念です……」
「ああ、死んだ海野さんも、残念だったろうな……」
 川口警部補は、遠い眼をした。
「かれこれ、もう……、10年になりますか……」

 

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