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SF・ファンタジー・ホラー

サクリファイスⅡ 完結編11

   

シャルルとシンディは、アーロンが眠っているであろう洞窟へと潜入した。
そこで、見つけたのは!?

オカルトファンタジー第二弾!!

 

 階段を下りれば下りる程、肌寒さが増した。階段は古いがそれなりに整備された石の造りで、人が一人通れる程度の幅であった。
「シンディ。大丈夫かい?」
「ええ」
 時折、シャルルはシンディに声を掛けた。
「これだけ整備された通路だけど、かつて行われた研究が中止になったって、どういうことだろう」
 シャルルが疑問を口にした瞬間だった。天井からぽたりと落ちた滴が、シャルルの首筋を焼いた。あまりの痛みに、シャルルは足を止め、小さく唸った。
「一旦出よう」
「どうしたの? シャルル?」
 シャルルは、焦るようにシンディの肩を押した。
「この身体を破損させる訳にはいかないんだ。自分の身体に戻って、防備してから出直すよ」
「ど、どういうこと?」
 シャルルに焦らされながらも、シンディは疑問符を投げた。
「この通路には、チャリスの泉が流れているみたいだ。この先、何があるか解らないよ。せめて、レインコートくらい用意しなきゃ」
 洞窟から出ると、シャルル達はホテルへと急いだ。
 ホテルに着いて早々、シャルルは傷口をロザリーナに確認して貰うと、彼女は淡々と症状を伝えた。
「小指の爪くらいの大きさの火傷があるわよ。爛れてる。再生しないところをみると、チャリスの泉かしら?」
 シャルルは、顔をしかめながら頷いた。
「それで、ロザリーナの方は?」
 彼女は、ソファに腰掛けて、シンディの煎れた紅茶を一口飲んだ。
「カサンドラもエイハブも、考古学者みたいね。主に錬金術に関する研究を行っているみたいで、シャルルが行っていた洞窟についての研究を今カサンドラがしてるみたい。元々、カサンドラとエイハブは同じ研究機関に所属していたみたいなんだけど、あの洞窟の研究が再スタートした時に何らかの形でエイハブが外れたみたいね」
「理由は?」
「解らないわ。情報は全て古い新聞や広報からだから、そこまでは流石にね」
「明日、また行ってみようと思うんだ」
「私も同行しましょうか?」
「否、ロザリーナは少し離れたところで待っていて欲しい。その方が、助けに呼べるから」
「解ったわ」
 シンディが、小さく手を挙げた。
「私は?」
「勿論、僕に着いてきて欲しい。人間の君でないと、先に進めないかもしれないから」
 シンディは、生唾を飲み込みながら頷いた。

 

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