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SF・ファンタジー・ホラー

サクリファイスⅡ 完結編13

   

苦心の末、アーロンが再び蘇る!?
次回、最終回!!

オカルトファンタジー第二弾!

 

 だが、次の日。再び洞窟を訪れてみるものの、カサンドラとエイハブが口論を繰り返している最中であった。四人はこっそり、話を聞いた。
 どうやら、許可を得てここに滞在し、長く研究しているカサンドラを無視して、エイハブは無断で洞窟を掘り起こそうとしていたらしい。近くに、スコップと鶴橋が投げ出されていた。
「お前は、もうこの研究から外された筈だ。仲間でもなんでもない」
「いいだろ。あんた、ここでのんびり過ごしているだけで、洞窟に手を付けた形跡がないじゃないか」
「多くの人が亡くなった場所だ。そう簡単に再開できるものではない!」
「ほう、そんな小心で研究が進むと思ってるとは。おかしいね。それとも、化け物の存在を信じているとでもいうのかい? 俺は違うよ。ここには、とんでもねえ財宝が眠っていると思ってるんだ」
 相変わらず、最低な奴だとシャルルは思った。
「兎に角、許可が無いなら許されない!」
「いいだろ? 腑に落ちないとこもあるが、財宝は山分けって事で」
 エイハブは、にやにやと笑っていた。
 小さな声で、ロザリーナが言った。
「二人を眠らせるわ」
 ロザリーナが二人に向かって目を凝らすと、強い風が二人を吹き飛ばし、木々に叩きつけた。衝撃で、二人は気を失ってしまった。
「ロザリーナは、乱暴だな」
「私は、カサンドラの滞在する小屋の中を覗いてくる。三人はアーロンをお願い」
「わかった」
 ロザリーナは、カサンドラの小屋へと走っていった。
 さあ、僕等は急いでアーロンを救出しよう。
 シャルル達は階段を駆け下り、棺への細工をシンディに任せた。シンディは棺を丁寧にビニールシートで覆うと、金具の部分にロープを固定した。更にロープの先端を濡れないように覆い、滝のカーテンを潜り抜けた。
 シャルルとクレメンティーナはロープを引っ張り、棺を簡単に動かした。ただ、滝のカーテンを潜り抜ける際は水が飛び散り、濡れないようにするのにかなり気を使った。お陰で、シンディは水の中に飛び込んようにびしょびしょになっていた。
「着替えを持ってきて、正解だったわ」
「風邪を引くといけないわ。早く着替えなさい」
 シンディが着替えるのを待って、三人は棺と共に外に出た。
 外は、すっかり闇に包まれていた。
「サクリファイスって、力持ちでもあるのね」
 ロザリーナが、大きく手を振っていた。
「急ごう」
 彼女は、近くに車を停めていた。
「目立つだろうと思って、用意してきたわ」
 棺を積み込むと、四人はホテルに向かった。

 

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