幻創文芸文庫 (β)

小説好きの創作小説を無料配信*スマホ対応

ノンジャンル

幻影草双紙87〜どこかで聞いた話7〜

   

 蒲松齢の話が続きます。

 

*** 《用兵の話》

 昔々、中国大陸でのお話です。
 その頃、中国大陸には多くの国が林立していて、戦争を繰り返していました。
 勝たなければ滅ぼされてしまうので、戦乱が絶えなかったのです。

 そんな中に、呉という国があり、余差という名前の君主が治めていました。
 呉は江南の地にあり、豊かな国でした。
 呉王余差の後宮には、200人もの美女がいました。
 毎日のように酒池肉林をくりひろげていても、まだまだお金はあったのです。
 
 そのお金で、呉王余差は、沢山の兵を集めました。
 なにしろ、油断していれば他国から攻められるのです。
 しっかりと軍隊を作らなければなりません。
 多くの兵が集まれば、次は、その兵を動かす将軍が必要です。
 呉王余差は、物知りの側近に聞きました。
「誰か、将軍としてふさわしい者を知らないか?」
「孫という名前の若者がおりますが」
「能力は?」
「天才であると、もっぱらの評判でございます」
「天才だというのか。それはすごい」
「はい、なにしろ、お父さんが白い犬だという伝説がございます」
「何だ、それは」
「つまり、人間ではない、動物的な勘を持っている、ということでございます」
「よし、孫を招待しよう。すぐに手配せよ。金は、いくらかかっても、構わないぞ」

 

-ノンジャンル


コメントを残す

おすすめ作品