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幻影草双紙89〜どこかで聞いた話9〜

   

 どこまで続く? 蒲松齢の話。

 

*** 《矛盾の話》

 昔々、中国大陸でのお話です。
 その頃、各地で小さな国が乱立していました。
 そして国どうしが戦争をしていたのです。
 1つの国の中も、平和ではありませんでした。
 他国との戦争で疲弊していたので、きちんと国内を治めることができなかったのです。
 各地で、豪族や山賊が勢力を伸ばしていました。
「国を盗ってやるぞ」
 こういう風潮だったのです。

 ある国の田舎に、1人の若者が住んでいました。
 母親は、若者が生まれたときに死にました。
 現在は父親と2人暮らしです。
 野菜を作って、どうにか生計を立てていました。
 でも、その父親も病気で死んでしまいました。

 若者は独りになりました。
 若者は、彼方の山並みを見ながら、考えました。
(畑で野菜を作っているなんて、夢がないじゃないか)
 なにしろ、戦乱が続く世の中です。
 上手く行けば、天下が盗れるかもしれないではないですか。
 実際、あの山の中には、龍邦という山賊がいます。
 最近、かなり勢力を伸ばしていて、役人も手が出せないのです。
 龍邦の子分になって手柄を立てよう――。
 若者は、このように決心をしたのです。

 

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