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SF・ファンタジー・ホラー

死神の鏡身 七話

   

「…………」
「何か?」
 クジュがじっとリクの顔を見る、それこそまさに凝視といってもいいほどに。
「誰かに……似てる……。気がする」
 その瞬間びくりとこわばるリクの腕、まるではじかれたように、クジュに添えた手を離した。
「って。うわ」
 そして、リクは手を離した。支えを失ったクジュは後ろに倒れ。そして。
「うわわわわわ落ちてくる」
 宙に舞った角材から頭を守るために、手のひらで顔を覆う。
 だが、いつまで待っても角材が落ちてくる気配はない。
 手の隙間から見ればリクがしっかりと角材を捕まえていた。
「大丈夫か?」
「ありがとう」
「私が手を離したせいだね、ごめん」
 久しぶりに危険な思いをしたクジュは自分の心拍を整えるのにそれなりの時間を要した。
「それにしてもこんな重たい荷物を運ばせる作業を女の子にやらせるなんてひどいな」
「この作業自体は私が立候補したんだよ、やらせてくださいって」
「なんで」
「だって、アキラと久しぶりに長く話したから、調子に乗って。えへへへ」
 そうクジュは自嘲ぎみに笑った。
「だって、アキラ、がんばってるんだもん。私も手伝いたいなって思うでしょ?」

 

≪つづく≫

 

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