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会社学校〜ゼッピョと一緒〜 第2号

   2015年11月9日  

会社のような、学校のような
社員のような、生徒のような

営業部第二課チームBの五人はとっても仲良し。今日も彼らはつまらない会話で一日を彩る。

チームB人物紹介

凡内ゼックン、B型。
裏表がはっきりしていて、人付き合いではすぐに分厚い壁を作る習性がある。つかみ所がない。

細岡ピョロン、B型。
効率主義者で面倒臭がり。ゼックンとは幼馴染で親友。二人は双子並みのシンクロ率を誇る。

普口カブー、A型。
誰もが認める美男子。誠実な人柄として定評があるが、本当は言葉使いが悪く、冷酷である。

軽沢トッツ、O型。
馬鹿と天才は紙一重。上下関係という概念が一切なく、とんでもない爆弾発言を軽々しく吐く。

倉須川クラス、O型。
大きな声と関西弁が特徴。非常に気が良く、裏表も嫌味もない性格。人の悪口を一切言わない。

※本作は、登場人物の会話のみで進む物語です。

 

バッドエンディング。

ゼ:…はい
刈谷:今までいろんな会社で営業してきたことは認めるけど、結局辞めてきてるんだから
ゼ:…はい
坂:失敗したからここに入社してきたんだろ? 何を経験値としてるかは知らないけど、自信と固定概念の違いくらいさっさと気づいてくれよ
ゼ:……。
木田:中途採用はハードル高いよ? 俺らと仲良く仕事したいんだったら、もっと頑張ってくれないと
小林:私達の仕事をちゃんと見ないと。いちいち丁寧に指導なんてしてもらえないのよ? 即戦力になるから中途採用で雇われたんでしょ?
ゼ:……はい

ピ:すげー集中砲火だったな
ゼ:なんか、途中からアメージンググレイスが聞こえてきたんだけど
カ:そんな綺麗な死に方するんですか?
ト:せいぜいドナドナっスよ
ゼ:売られちゃった。てか、なんで俺怒られてたんだろ…
ピ:お前がドナドナとか言うな。お前の出来の悪さのせいでゼックンが怒られ出したんだぞ。せめてお前のアメージンググレイスで天に帰してやれ
ト:ヘイヘイヘ~イ♪ヘ~イヘ~イ♪ヘ~イ~、ヘ~イ~♪
ゼ:うわ軽い。野球部ノリでアメージンググレイス歌った奴、初めて見たよ
ピ:それにしても、激しかったな
ゼ:俺、怒られ過ぎだよ。あんなのパワハラじゃねぇ…ただのパワーだ
ピ:ただのパワーってなんだよ
カ:パワハラというか、まるで動物虐待でしたよ
ゼ:ちゃんとゼックン愛護団体に報告しといてよ
ピ:まるで、浦島太郎のバッドエンディングみたいだったな
ゼ:何それ? てか、浦島太郎にはグッドエンディングはないよね
ピ:昔々、子供達がカメを虐め殺しましたとさ…
ゼ:浦島太郎出てこなかった…。はぁ…なんか疲れたよ
カ:そりゃあれだけ言われたら疲れますよ。こっちまで疲れました
ピ:ゼックン、大丈夫?
ゼ:俺自身じゃなくて、中途採用者が差別されてるだけだって自分に言い聞かせてるけど、さすがに疲れた
カ:第二課ほぼ全員の前であれだけ言われたら、そりゃ疲れますよね
ト:てか、なんで言い返さないんスか? おかしいこと言ってるのはあいつらじゃないスか
ゼ:肉を切らせて骨を断つんだよ。まぁ現状で言うと、肉を切られ過ぎて死にかけてるけど
ト:無駄死にじゃないスか
ピ:まるでウサギとカメのバッドエンディングだな
ゼ:何それ?
ピ:昔々、ウサギとカメが競争しました。カメは自分のペースで一生懸命頑張りましたが、途中で死にました
ゼ:また死んじゃった…この数分間でカメが二匹も死んじゃった
カ:あそこまで激しくされると、こっちまで気分が悪いですよ
ゼ:あいつらは特に新入やよそ者を嫌うところがあるからね。と言っても、俺が入社してから二年経つんだけど
ピ:クラスやゼックンが中途採用で入ってきて、年功序列って言葉が崩れつつあるもんな
ト:大人って自分が一番可愛いんスね
ピ:営業マンは特にな。何よりも自分の数字が欲しい人種だから
ゼ:そうなのかなぁ…
ト:ゼックンさんはなんでずっと営業職に就いてんスか? なんで営業が好きなんスか?
ゼ:なんだろう…営業は、幸せも悲劇も、全部自分だけに降り注ぐから…かな? 確かに数字と向き合う瞬間とか、営業マンは孤独な時が多い。でも、だからこそ仲間を大切にして仲良くできるからね。そういうところに幸せを感じたりしてる
ト:よくわかんないスけど
ゼ:せっかくいいこと言ったのに、全然伝わってないし。目標や立場は違えど、せっかくの隣同士なんだから一緒に頑張ろってことだよ
ピ:ゼックン、力を貸すぜ
ト:俺も力を貸すっス
ゼ:いや、トッツ君には何も借りないから、極力黙ってて欲しい
ト:えー、仲良くしよってそっちが言ったくせに

 

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