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会社学校〜ゼッピョと一緒〜 第6号

   2015年12月7日  

会社のような、学校のような
社員のような、生徒のような

営業部第二課チームBの五人はとっても仲良し。今日も彼らはつまらない会話で一日を彩る。

チームB人物紹介

凡内ゼックン、B型。
裏表がはっきりしていて、人付き合いではすぐに分厚い壁を作る習性がある。つかみ所がない。

細岡ピョロン、B型。
効率主義者で面倒臭がり。ゼックンとは幼馴染で親友。二人は双子並みのシンクロ率を誇る。

普口カブー、A型。
誰もが認める美男子。誠実な人柄として定評があるが、本当は言葉使いが悪く、冷酷である。

軽沢トッツ、O型。
馬鹿と天才は紙一重。上下関係という概念が一切なく、とんでもない爆弾発言を軽々しく吐く。

倉須川クラス、O型。
大きな声と関西弁が特徴。非常に気が良く、裏表も嫌味もない性格。人の悪口を一切言わない。

※本作は、登場人物の会話のみで進む物語です。

 

モテ期。

事務員:凡内さーん、こないだの伝票訂正の件、ありがとうございました
ゼ:え?あーはいはい。お安い御用ですよ
事務員:あたし、最近ああいう小さなミスが続いてたんで、本当に助かりました
ゼ:いやぁ…わざわざ言われると、恥ずかしいから。うん、いいですよ
事務員:凡内さんのそういうところ、本当にスマートですよね
ゼ:いやぁ…だから、いちいち言わないで。恥ずかしいから
事務員:ところで凡内さん、駅前にできた焼き鳥屋さん知ってる?
ゼ:いや、知らないけど
事務員:なら良かった。あのね
ゼ:フラフラ鶏を使ってる店?
事務員:え?知ってるの?
ゼ:いや、それ以外は知らない
事務員:そのお店のつくねが
ゼ:軟骨だけじゃなくて焼いた砂肝も入ってて美味しいんだよね
事務員:えー知ってるじゃーん!
ゼ:いやぁ、知らないけどね
事務員:行ったことあるの?
ゼ:ないよ
事務員:じゃぁ今度一緒に行かない?
ゼ:え…マジで?俺と…マジで?行く行く
事務員:じゃぁみんなに伝えておくね
ゼ:え、みんな?二人きりじゃなくて?
事務員:なんであたしと凡内さんが二人きりで焼き鳥屋さんに行くのよ
ゼ:えー、二人きりじゃないのか。じゃぁその話いいわ。キャンセルで
事務員:なんでよ。凡内さんは焼き鳥が好きで、あの店に行ったことないんでしょ?
ゼ:あんまり行ったことないね
事務員:あんまりってことは、行ったことあるんじゃない。凡内さんはいい加減なことばっかり言うんだからー
ゼ:えへへ、本当にいい加減な奴だよねぇ

ピ:おたくの困った先輩は、本当に困った先輩だな
カ:妻子持ちのくせに、ピョロンさんの片割れは本当にどうしようもないクズですよね
ゼ:なんで俺、悪口言われてんのさ
ピ:ゼックン、あの人のこと好きなの?
ゼ:好きじゃないよ
カ:なんか、いい雰囲気でしたよ
ピ:顔も赤いし
ゼ:恥ずかしいし、女子に話しかけられるの苦手なんだよね
ピ:あいつのどこが好きなの?
ゼ:だから好きじゃないって
カ:社内恋愛と不倫のダブルパンチですか
ピ:もしくはダブルチョップ
ゼ:もういじめないで。俺、そういうの弱いから
カ:なんで今更シャイぶってるんですか?
ピ:なんで本当に目が赤くなってんの?
ゼ:俺さ、昔から女子と喋った後に、あいつのこと好きなんだろー?とか絶対に言われんの。すぐバレちゃうんだ
カ:バレるって、好きなんじゃないですか
ゼ:俺が好きなんじゃなくて、事務員さんが俺のことをちょっと好きみたいな雰囲気出すと、俺はそこにマジで恋しそうになるから、いつも自分との戦いだから
カ:言ってることがよくわかんないですけど。ゼックンさんって学生時代かなりモテたんじゃないですか?
ゼ:それ結構言われるんだけど、モテるとか以前の問題だったかな。俺の人生ね、まだモテ期きてない
ピ:ゼックンは女子とほとんど喋らなかったし、喋っても敬語だったもんな
カ:そんな感じの子供だったんですか
ゼ:俺らが小さい頃は、クラス替えとか卒業前になると、女子達は手帳みたいな紙を持ってきて、クラスメート全員にプロフィールとか思い出を書かせたりしてたんだけど、俺ね、あれ書いたことないから
カ:まぁまぁ切ない話ですね
ゼ:いろんな女性とまともに喋れるようになったのは結婚してからだからね
ピ:その反動で野獣になったんだよな
ゼ:なってないよ。でもまぁ、最近の草食系と言われる奴らには言ってやりたいよ。草食系つってモテてる場合じゃないよって
ピ:このトリケラトプスが!
ゼ:例え恐竜なんだ。いも虫とかじゃないんだ
カ:草食動物ってことなんじゃないんですか?
ゼ:わかんないけど、くすぶってる暇があるならさっさと覚醒して遊びまくれって思うよ。結婚したり歳いってからじゃもう遅いからね
ピ:ゼックンは色々順番間違えたんだな
ゼ:でも結局俺って奴は、一人の女性を愛することしかできない、不器用な男だからね
カ:……。
ピ:なんで無理やり綺麗に終わらそうとしたの?
ゼ:いや、終わりだよ。ここで一旦終わりにしといてよ

 

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