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ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

見習い探偵と呼ばないで! Season5-7 END

   

 御影のもとに、川上と大地が現れた。スタッフは全員捕らえ勝利したことを告げる。

 兵頭は捕縛されながらも口は解放しているため、訴えかけていた。

 驚愕の目的の真意を…。

 これで施設は閉鎖、子どもたちも救済される。だが、まさか国家が介入しているという院長の主張をどう解釈したらよいのか、御影たちは悩む。

 そこに氷室探偵が登場し、御影は驚愕していた。

 氷室探偵は、兵頭の主張を認めない。

 留めをさすように、御影に発言させた。兵頭を殺人鬼と罵る御影。院長は戦意喪失した。

 そのすがたを見て、氷室は御影の武器を、命名した。

“見立てからの着眼点としての目はたしかなもの、探偵の目として名づけてやろう。プライベートアイ、と”。

 施設の閉鎖。少年たちの解放。それぞれの想いと道を歩むことに、御影は歓喜していた。

「第五シリーズ完結」

 

「それについてはまたわたしが考えておこう、いまはこの施設の解決に気を休めろ」氷室は御影にいった。

 いつのまにか院長が目を覚ましていた。手足を拘束していたため、身動きはできない。だが、口はよく動く。

「この男に聞けばわかる」御影はどうしても続編を望んでいた。

 けたたましく叫びつづける院長だ。「新しい人間に臓器提供して復活を成し遂げる。別人だが、魂の欠片は他人に定着して生きていく。それでじゅうぶんだろ、おまえらのような出来損ないな人間はそのくらいの価値しかないんだよ」

「威勢がいいな、この男はよ」川上が見下していた。痛めつけようとしているが、氷室が視線で制している。

 院長の謳い文句は、“未来のない少年少女に光を照らす”。

 それがどれだけ闇の深いことかは、訪れるものすべてを狂わせる。

 入ったが最後、逃げ出すことは不可能だ。

「このさきの未来を築く世襲のために、命を永らえるため、違法だという認識はあるが、国々の確立の地盤が緩んでしまったら元も子もない。社会や経済回復の足掛かりは、アイドル的な存在が必要なんだよ、わかるか?」

 院長の主張が途中から意味不明になってきた。

「なんだ、アイドルって…」川上が首をかしげていた。

 御影も、大地も頭を捻っていた。

「御影くん、きみの探偵の目でこの男に言ってあげなさい」氷室はいった。

 御影の目でみえているものを素直に実直にいった。「アイドルは一過性のものだ。そんなのがいるからといって、経済効果はのぞめないぞ。たかがしれている。院長、けっきょくあなたがめざしていることなんて自己満足なだけだ。ほんとうの意味で経済効果の起因ではない。あなたがしたことといえば人殺しだ。殺人犯の首謀者で、その手も血に染めた穢れた医師の手だ。ひとの命を救うための医師の手ではない。罪を受けとめろ。そして償え、殺人鬼め!」

 院長は悔しがった。戦意喪失になった院長は臓器を抉り取られた抜け殻のようにしぼんでいた。

「やるな。御影くん」氷室がいった。

「ありがとう、ご、ございます」御影は驚異を感じていた。

 そして、氷室は川上と大地がいるまえでいった。

“見立てからの着眼点としての目はたしかなもの、探偵の目として名づけてやろう。プライベートアイ、とな”。

 御影のはじめての武器が確立された。

 

-ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

見習い探偵と呼ばないで! Season5 <全7話> 第1話第2話第3話第4話第5話第6話第7話

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