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ラブストーリー

遠い道のり 後編

   

過去のしこりが融けてなくなった私たちは新しい命を授かった。
だが、公人である弥生が任期半ばで辞職することは、無責任との誹りを免れない。
今度こそは結ばれるんだ! どんな困難にも向き合ってきた弥生は自分を支持してくれた人たちに記者会見で語りかけた。
そんな彼女を私は誇らしく思った。

 

決心

「あれ、来てたのか?」
「うん、一緒にご飯、食べようと思ってね。」

いつもは私が先に来て、一人で食事をすることが多かった。弥生は午後11時を過ぎないと来ることができない時もあった。

「美味しい。本当に美味しい。」
「ははは、大袈裟だよ、弥生は。」
「だって、いつもは一人で食べているのよ。二人で食べるご飯、とても美味しいのよ。」

食事を終えると、私たちは一緒に風呂に入った。

「もうおばあちゃんよね。あんまりじろじろ見ないでよ。」
「ははは、弥生はきれいだよ。でも、ちょっとお腹が出てきたかな?」
「本当?えっ、そんなに目立つかな?」
「まあ、気にすることはないよ。年相応ってとこだよ。」
「へへへ、お腹が出てきたか・・」
「何をニヤニヤしているんだよ。」
「いいの、いいのよ。」

弥生は下腹部のあたりを手で撫でながら、楽しそうに何かを口ずさんでいた。

 

-ラブストーリー

遠い道のり <全2話> 第1話第2話

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