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不思議なオカルト研究部 第四話 抜粋談

   

 オカルト愛好家の集うBar.『オカルティズム』。ここで昨年催された百物語にはオカルト研究部の部員達も参加していた。
 語られたであろう九十九話の中から部員による怪談を抜粋──「柳田邦彦談」「緑ヶ丘翠談」をここに収録。

☆不思議なオカルト研究部外伝(掌編)をブログにて更新中☆
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『抜粋 柳田邦彦談(昨年の百物語より)』

 俺が所属するオカルト研究部はそれなりに歴史のあるサークルだ。だから、部室には過去に所属していた部員達の書いたレポートがどっさりとあって、これはなかなか、オカルト愛好家には堪らない蔵書だったりするのだが──まぁその話はさて置き、これから俺が語る二十六話目は、その蔵書の中から選んだ一つを紹介しよう。
 タイトルは、そうだな──仮に、ダムに沈む社、とでもしておこうか。

 ある山奥に小規模のダムがある。失礼、敢えてその名は伏せさせていただくとしよう。
 古くから水害、河川の氾濫に悩まされていた近隣の村々にとっては非常に重要なダムで、川の氾濫に伴う各種の災害を防ぐだけでなく、溜めていた水は工業用水、水道用水としても活用されている。小さいながら水力発電も備わっており──まぁ、とにかく近隣住民には無くてはならないダムなのだが──そのダムに一つ、怪しげな噂があった。
 この噂は特に、ダムで釣りをする老人たちの間では根強い。その内容はこうだ。
『六月の上旬にダムへ行ってはならない。行くと祟られる』と言うモノ──。
 レポートを書いた当時の部員Aは、実際過去にダムで起きた水難事故が六月上旬に集中していることを知るや否や、その噂を調査しに現地へ赴いた。
 聞き込みで得られたのは先程言った内容と同様、ぼんやりした噂の域を出ない話ばかりで、なぜ祟られるのか、どう祟られるのか、水難事故と関係はあるのか、具体的な話は聞けなかった。ただ気になったのは──高齢者程この祟りに関する話題を嫌う様子であったこと──とレポートには記されている。

 

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