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ノンジャンル

さよならピクニック 1

   

そこに立ちつづける自分に、決別したい。
嫌な事をすべて忘れられほど、夢中になれる事をしたい。
でも、どうやって?  ……彬

 

 ネットは広大かもしれないけど、しょせん人間の造った世界なんだよな。
 毎日毎日繰り返して見つづけていれば、やっぱり飽きる。
 ネットに飽きるというより、そのネットの世界を覗いている自分に、飽きる。
 どんなに面白い画像を見ていても世界は自分のモノにはならないし、本当に知りたいことなんて何処にも書いてなんかない。
 掲示板で見知らぬ誰かを煽っても、なにも変わらない。
 つまらない。
 でも、他にどうしようもないから、覗くしかないんだ。
 …他にどうしようもない、か。
 どうしようとしないだけだろ、俺。
 くだらない、つまらない、面白くない。
 自分の殻を破れなんて、簡単に言う人間の頭蓋骨を破ってやりたいぜ。
 ああ、イライラする。イライラするのは世界に対してだけじゃなく、一番イライラさせられるのは自分だ。
 なにかがしたい、なんて夢もない。
 何処かに行きたい、なんて願わない。
 そんな自分が嫌で、でも、嫌だからこそ行動を起こしたくなくて。
 イライラだけが募ってゆくんだ。
 世界に飛び出すキッカケが欲しい。
 …ああ、何処かに飛び出したい。
 でも、何処へ?
 そんなことすら決められない。
 できそこないの、ぽんこつ頭。
 窓の外には、できそこないの入道雲が夕日で赤く燃えている。
 でも、心は暗い。
 いつも鈍色の空と大地が広がる、荒れた世界が俺の心。
 そこに立ちつづける自分に、決別したい。
 嫌な事をすべて忘れられほど、夢中になれる事をしたい。
 でも、どうやって?

 

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さよならピクニック 第1話第2話

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