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ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

見習い探偵と呼ばないで! Season8-7

   

 政木警部はある人物を犯人容疑に浮上させた。彩だ。

 石川家に訪れたとき、彼女のメンタルは崩壊寸前のように見えた。

 惨殺遺体の岬の爪に皮膚が残っていた。犯人の皮膚だ。
 それが自傷行為をしていると見せかけるために彩は演技をしている。そう政木警部はにらんでいた。

 毛髪一本採取できれば照合できる。黒川刑事と伯田刑事がどうにか採取しようと再訪問に伺うことになった。

 これで事件解決になればと願うばかりだった。

 すると、警察に通報があった。それは刑事、探偵の推理を覆す一報だった。

 しかし御影はなんとなく見えていた。プライベートアイの効果だろう。

 岬の爪に挟まっていた皮膚の人物が発見された。遺体となって、その通報だった。

 それは真犯人を突きとめる大きな転機でもある。

 御影はひとつアイデアが浮かんだ。犯人を追い詰めるためのトラップを張る。

 

 政木警部は石川家に訪問したさいのことだ。

 こと細かく話が聞けた。それは彩の両親のメンタルが弱っているからだ。

 警部に泣きつきたい衝動を抑えるだけで耐えていた。

 そしていちども言葉を交わすことができなかった彩だが、警部はたしかにその目でみた。

 彩の体に、自傷行為による傷が無数にあった。

 腕、首周りに爪跡があったのをみた。そして一瞬つながった。

 岬を殺した犯人像。岬の爪に皮膚が残っていた。犯人の肌を傷つけていた証拠だ。

 その皮膚はこの娘なのではないかと。

 動機はじゅうぶんだった。金銭絡みでもあれば、怨恨の可能性もじゅうぶんにあったこんかいの猟奇殺人事件。
 尾澤には岬という恋人がいるとしって、だれもが犯人像は尾澤へ結びつけようとしていた。

 ひとつ腑に落ちないことがある。だから警部は簡単にくちにはできなかった。
 初対面のお見合い相手を殺す意味がない。むりやり結婚させられると思い込み、殺してしまうというのはリスクがありすぎる。もっともらしい理由を言って断ればいい。

 はっきりさせるにはDNAの照合だけだった。だが、それを頼めることは警察としてのリスクがかかってくる。
 再び誤認という不名誉になることを考えると、彩の毛髪を採取することは困難だった。

 

-ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

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