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ギャンブラー狂想曲(中)

   

夫の和夫が、パチンコをする為に、町金から借りたお金を返済しに行った明子であったが、和夫がなぜそこまでパチンコにハマるのか、自分で理由を確かめてみたくなった。
初めてのパチンコ店へ足を踏み入れた明子であったが、ビギナーズラックで、大当たりを引きあててしまった。
明子は初めての出来事に、どうしてよいのかわからない、不思議な感情にたどり付いていた。

 

和夫が、なぜそこまでパチンコへ興じるのか、どうしても理由が知りたいと思った明子は、パチンコ店の中へと入っていた。
暫く店内をうろうろしていると、様々な機種が並び、どれもきらびやかな電飾に包まれ、いかにも「ギャンブル」と言った様相を見せていた。

一つ目のレーンは、「海物語」と書いてあった。
客は、ほぼ満杯な状態で、台そのものはシンプルなつくりではあるが、一番座っている客も多く、殆どの台で玉が積み上げられていた。
『積み上げてあるって事は当たってるって事よね?』
明子はじっくりと観察していた。

ある程度見ていて、何と無く、ゲームの要素が見えてきた。
『要するにあの真ん中にある穴(チャッカ―)に玉が入ると3つの数字が回って、数字が3つ揃うと当たりって事ね。』
明子は何とかルールを把握できた。

明子の立つ、真後ろから「キュイーンッ!!」と言う電子音が鳴り響いた。
慌てて振り向くと、その台の画面上には、タコの絵が3つ並んで、派手な音楽が鳴り響いていた。
その台の客は、嬉しそうにハンドルを握り、チャッカ―の真下にある大きなチャッカ―に玉を入れている。
『なるほど、当たるとあの大きなチャッカ―が開く仕組みなのね。それで玉があんなに増える訳か。』
明子は、じっとその様子を観察していた。
玉がで終わったところで、大当たりラウンドの曲が止まり、ピンク色の画面に切り替わった。
良く読むと、下に小さく『確変中』の文字が出ている。
『確変中?ってなんだろう』
明子はぼんやりいろいろ考えていると、派手な演出と共に、今度はカニの絵が3つ揃って当たったようだ。
また男は嬉しそうにハンドルを握り上機嫌で玉を出している。

何と無く、これまでの客の様子を見ていて、パチンコの要領が判ってきた。
明子は、他のレーンも見て回った。
アニメをモチーフにした台や。韓流ドラマのモチーフにした台。
様々な機種がきらびやかな電飾で飾られ、客を誘っているようにも見えた。

 

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