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SF・ファンタジー・ホラー

ウパーディセーサ〈八〉

   2016年3月2日  

 警視庁サイバーテロ対策本部より緊急。某国、陸水信号部隊よりあなた様への個人情報のアクセスを確認致しました。銀行口座残高など遠隔操作により消滅する可能性が御座います。つきましては、捜査にご協力願いたく、こちらのURLをご確認ください。これは極めて重大な事件です。ご協力感謝します。http://www.mahaparinirvana.japd

 

 
「皆、これを見て……さっき平山さんが張った傍受網の隙間から、微量の電波が財閥へと……」
 平山は急いで自分の席へと走った。普段、宮守に殴りかかられても顔色一つ変えない彼の顔がみるみる内に蒼く変色していった。
「おい、平山。一体どういうことだ?」
 全く状況が掴めていない宮守が訊いた。僕も同じくあまり分からなかった。
「奴ら、遂にやりやがった……」
「だからどういう事なんだ?」
 宮守がいつもの様に平山に詰め寄った。平山は黙ったままコンピューターを操作し、ある文章を前のスクリーンに映し出した。

(警視庁サイバーテロ対策本部より緊急。某国、陸水信号部隊よりあなた様への個人情報のアクセスを確認致しました。銀行口座残高など遠隔操作により消滅する可能性が御座います。つきましては、捜査にご協力願いたく、こちらのURLをご確認ください。これは極めて重大な事件です。ご協力感謝します。http://www.mahaparinirvana.japd)

 なんなんだこれは……こんなの、たちの悪いイタズラメールじゃないか。もしこのURLを開くとどうなるんだろう?
「もし、このURLを開くとどうなるんだ?」
 宮守は強ばった表情で平山に訪ねた。
「…………」
「なぁ、どうなるんだぁ!」
 宮守が声を荒げて言った。
「同じだ。エリミネートされる。恐らく、このサイトからエリミネート着信同様の電波が放出されるだろう。奴らは俺たちに傍受された後、散弾銃の様に胞子をばらまく新たなシステムで対抗してきやがった。これは俺に対する挑戦状って訳か……」
 軽くニヤつきながら、平山は深く背もたれに背を預けた。
 何なんだこれは。これじゃあイタチゴッコじゃないか。いや、待て。財閥の人達はどうなった? メールを受信してURL開いていたとしたら……
「敦さん! 財閥の人に連絡を! メールが嘘だと伝えないと!」
「あっ、ああ。そうだな! 早くしないと……」
 宮守はかなり気が動転しているようだ。携帯はポケットに入っているのに、自分の机をかき回した。やっと携帯を取り出し、財閥関係者へかけた。

 

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