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ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

見習い探偵と呼ばないで! Season9-6

   

 氷室は、わざわざ情報収集のために拘置所にきたのだ。犯人と思われる人物を探るため、その関係者にたずねるためにだ。

 御影は驚いた。自分とはちがう調査方法を取り入れている氷室に脱帽。
 警察の助言師。元刑事でもある氷室は、探偵よりももっと格上の調査で動いている。

 御影は自分がいかに未熟であるかを、そばにいて思い知る。

 一方、川上たちは尾行されていることに気づき、閑静な場所で対峙することを決意する。
 狙いどおり後方に追跡者がいた。手強そうなふたりのアサシン。川上と水桐、大地だけでは分が悪い。

 そこにひとりの男が現れた。ちょい悪風の中年の男、その名をヴィンセントと呼ぶようにいわれ、川上はしかたなくそう呼んだ。

 どうみても日本人だが…同業者といった。

 御影は単独で、新宿にいた。なにか依頼を受けて界隈を徘徊している。

 しかし、それは首謀者である蓮沼をあぶりだすための囮調査だった。

 命がけの御影の行動。案の定、御影に忍び寄る追跡者に狙われた。

 だが、これは氷室探偵のシナリオどおり。

 先手必勝の幕開けとなる。

 

 車に乗った氷室と御影。

「氷室さんはたまにこういうところにきて情報収集しているんですか?」御影は驚愕のあまりたずねた。

「そういうこともある。だってわからないときは聞けばいい。手っ取り早いだろ」微笑んだ氷室だった。

“蓮沼 煉児、自分を俺様という首謀者。最重要人物である”。

 氷室はすぐにメールを送り情報の共有をした。

「御影くん、これからわれわれはどう動くべきか。考えてくれたまえ」

「お、おれがですか──」御影は混乱していた。唐突だったために、思いのほか答えは出てこなかった。

「なら言おう」一分も待っていられない氷室探偵だった。「先手必勝だ」

 

-ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

見習い探偵と呼ばないで! Season9 <全8話> 第1話第2話第3話第4話第5話第6話第7話第8話

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