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ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

見習い探偵と呼ばないで! Season11-12 END

   

 黒幕は逮捕された。事実をしらない国民は、いまだに懸賞金目当てで捜索している。

 豊洲付近で情報を集めていた朝永警部と内筒警部補もいまだに犯人逮捕の連絡をしらずに駆け回っていた。

 だが、ニュースで報じられて一般人はがっくしと首が垂れた。内筒警部補も通りすがりの一般人の会話から事実をしり、知り合いの刑事に連絡した。

 残念な結果になった。サイエフが懸賞金を支払うことになるが、けっきょくサイエフが逮捕になったため、懸賞金はなしとなった。

 氷室探偵事務所でも残念なため息を吐いていた。

 懸賞金の使い道なども頭の片隅にあったのだろう。それぞれが残念でしかたがなかった。

 残念賞といったところで主催者の宝田氏から商品券をいただいた。
 そんなささいなものだが、いっときの気持ちを膨らませるのにはじゅうぶんなくらいの額に値する金券ではある。
 商品や食事などで使えるため、おおいにそれぞれがささいではあるが使い道を考えていた。

 そんな中、御影はひとり浮かない顔をする。氷室が気にかけてか傍らに寄る。
 御影を気づかってくれるかのように氷室は声をかけるが、そこで思いがけないことを口走る。

 まさかの犯人像、氷室の推理では怪盗レオパルドはまだ捕まっていないということだ。

 たしかに栗原は逮捕された。が、真の怪盗レオパルドがいるというのだ。

 御影も感じていたが、氷室はその人物が真の怪盗レオパルドであるという。

 しかしその実態はつかめない。犯行予告のときに展示場外でタクシーに乗り込んだときにいたというのだ。だが、それは相棒ではない。

 氷室はその人物が真の怪盗レオパルドだと思っている。

 栗原は真の怪盗レオパルドに利用されていただけだと御影は遺憾の思いだった。かならず今度はその実態をつかみ、捕縛する。

「第十一シリーズ完結」

 

 豊洲付近でいまだに捜索している朝永警部だが、一般人に聞き込みをしていた。このあたりに怪盗レオパルドはみなかったか?
 恫喝警部なりの捜査だが、もはや恐喝だ。それをいまだにやっている。

 すでにこのとき事件は解決していた。もし解決していたら、水桐あたりから懸賞金がだれのものになったか連絡がありそうなものだ。それがないということは、フン、まだ解決していないということだ。と根拠のない核心を誇っていた。

「警部、ちょっと待ってください。そんなに早くいかないで」

 内筒警部補も警部に付き合わされて捜索していた。

「おい、怪盗レオパルド捕まったぞ」内筒とすれちがいさまに一般人が話していたのをきいた。足を止めて、その会話に耳を傾けていた。

「マジかよ、懸賞金は?」

「わからない、でもなんか主催者の関係者みたいだ。だから懸賞金は払われないみたいだ」

「レッド・ダイヤモンドは?」

「発見されたみたいだな」

「マジかよー」

 怪盗が捕獲されダイヤがもどってきた。懸賞金はだれの手にもいかない。

「内筒です。怪盗レオパルドの話きいてますか? はい、あっ、そういうこと…、わかりました」電話をかけた相手は知り合いの刑事だが、逮捕された怪盗レオパルドとダイヤの持ち主サイエフ氏が逮捕された。

 事件の経緯はまだわからないが、サイエフが懸賞金を支払うといった手前、もはや支払われるわけがない。

 警部に報告しようとするが、全速力で捜索している朝永の猪突猛進ときたら内筒警部補も呆れるばかり。

 I-Padも持っていないため、ネットの情報を見ることもない。ニュースではすでにレッド・ダイヤモンドが発見され、怪盗レオパルドが逮捕されたことが報じられた。

 全国民が残念そうに落胆しているだろう。

 警部も徒労に終わって沈痛な思いで今宵は肩を落とし帰宅するだろう、そんなイメージが浮かんでいた。

「もう、放っておこう…」内筒は喫茶店に入って疲労を癒すことにした。

 

-ミステリー・サスペンス・ハードボイルド


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