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ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

見習い探偵と呼ばないで! Season14-11

   

 あるマンションに当たりをつけた。偶然、住人の女性が出てきて聴取した。

 写真を見せると、見覚えがあると答えた。

 同じ11階に住んでいる男女だという。老人ではなく栗原と尾ノ上のことをいっていた。

 しかしよく見たら老人も最近見たかもしれないと答えた。

 1101号室を出入りしていたと答えた。

 探偵たちはたしかな手ごたえのように核心した。ここだと。

 大地救出についに扉の前まできた。あとは対峙するのみ。

 しかし、御影がここへきて暴走した。開かない扉に苛立ちがこみ上げていた。

 ベランダつたえで侵入した御影は単身不法侵入した。

 そこは府和という老人の名義で借りられている部屋だった。

 もうひとつの部屋から物音がする…。

 御影はついに怪盗レオパルドの正体を知る。そして大地を救出できるのか。

 

 1101号室の扉の前に探偵たちは立った。

「雲田さん、ここか、隣の1102号室じゃダメなんだな?」川上がいった。

「そうだ。角度からしてここだ」雲田の分析ではそう答えが出た。「住人の女性も証言していた。ここでまちがいない」

「ならわたしが」森谷が呼び鈴を押した。

 御影と川上が臨戦態勢をとった。扉が開いたらどうなるかわからない。

 尾ノ上が行方不明となっていたが、この部屋で見かけたといっていた住人の女性。

 栗原もだ。つまり有明の宝飾展示会以前で見たということ。なら、大地の姿で現れたのは写真に写っていた老人が変装したことになる。その老人もまた変装した怪盗レオパルド。

 府和という名前は、おそらく偽名ではないか。探偵たちはいわないが、おのおのそう推理している。

「真の怪盗レオパルドのアジトがここなら、大地さんが監禁されている」御影は扉をにらみつけていた。

 あまりにも静かだった。

「いないのかもしれない…」森谷がいった。「もう手遅れだったか?」

 逃げられてしまった。大地を連れて怪盗レオパルドはここから去ったのかもしれない。

「最悪な展開を忘れている」川上がいった。

「そうね、大地ちゃんを殺して、怪盗レオパルドは逃走している」水桐がつづけた。

 御影は蒼白した。それが一番最悪な展開であると。

「それなら扉をぶち破るまで!」御影は無茶な手段に出ようとした。

 探偵たちは頭を抱えた。そんな無謀なことができるはずもない。扉は頑丈な作りなため、鍵が開かなければ中へははいれない。

 1101号室の前で5分ほど探偵たちは案を練って話していた。

 そのとき、エレベーターが開いた。1104号室の女性がもどってきた。

「すみません、ベランダを通らせてもらえますか?」御影はすぐにひらめいた。

「え?」女性は挙動不審になっていた。

「いいですか、一刻を争う事態なんです。ご協力を…」御影の真剣なまなざしに気おされて女性は頷いた。

 1104号室の扉を開いたら、御影は勝手に侵入してベランダに真っ先に突っ走った。

「まただ、あいつ…」川上が頭を抱えた。「暴走しているよ、森谷さん」

「ほっほっほっ、そうみたいだな」森谷も冷や汗がでている。

 ベランダつたえで侵入するつもりだ。

「水桐探偵、サポートをしてあげてくれ」森谷が指示した。

「了解。しかたないわね」水桐は1104号室へ入っていった。

 1101号室の前には川上、雲田、森谷が身構えていた。御影に期待をのせた。

 御影は大地を救出するためむちゃくちゃな不法侵入を試みた。警察がきたら逮捕されるだろう。

 ベランダがわは通りの面だ。だが11階ということもあり、しかも夜。闇に紛れてひとの通りも少ないため、ひと目にはつかないようだ。

「御影くん、だいじょうぶ?」水桐がベランダから声をかける。

「問題ないっす」御影は綱渡りの要領で渡っていた。日頃から鍛えているため体のバランスと柔軟性はある。このくらいはお手の物だった。

 1103号室の前を通り抜けた。住人はいないようだ。窓からの明かりはいっさいない。

 1102号室もさいわい住人はまだいない。これから帰宅するのだろうけど。いまなら見つかることはない。

 ささっと渡りきった。もっともエレベーター前には不審な男が三名が待機している。住人が帰宅してもまず事情を話すことだろう。

 1101号室のベランダにたどり着いた。

「よし、やった」水桐がいった。でも自分は動こうとはしていない。「1101号室の部屋の鍵開けなさいよ、聞いてる?」

 御影はベランダの窓をどう開けるか考えた。十徳ナイフを持っていたため、それを使って窓を割った。

「かまうもんか」

 

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