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三流先生、作家になる!2ND 第五話 三流先生、逃亡される!

   

入社のっけからピンチに落ちる三流先生。
現場から、××が逃亡したという……。
先生、あなたは、このピンチにどう立ち向かう!?

 

 三流先生がポンコツソフトに入社して、早、一週間が経過した。
 先生は、割り当てられたヒロインE子のルートを書き上げるべく、シコシコとシナリオを書いていた。(決して、執筆中にはアレをシコシコしていない!)

 だが、エロゲーの現場はなかなか厳しいようだ。
 ディレクターの豚山にブヒブヒと叱咤激励されながら、ここ毎日、奮闘中である。

 とある日のこと。
 三流先生が今日も元気よく会社に通勤したときのこと。

「おはようございます!」

 先生は若手らしく、今日もはつらつと朝のあいさつをしたが……。

 社内(と言う名の小さなボロアパートの一室)は、社員勢ぞろいで真っ青だった。
 以前みたいに仕事の徹夜で堪えているのかな、と思った先生だが、どうも雰囲気から察するに事態は深刻らしい。

「あれ? どうかしましたか? 皆さん、顔色が悪いですよ?」

 三流先生は一応、事態の確認をした方が良いだろうと判断した。
 すると、豚山が今度は真っ赤な顔をしながら、うなるように答えてくれた。

「どうにもこうにも最悪だ……。シナリオライターが逃げたんだよ!」

 な、なんと!?
 よくネットの情報なんかで、エロゲ開発現場からシナリオライターが逃げる話は聞いていたものの、まさか我が身に起こるとは!
 しかし、三流先生のことではないだろう。現に彼は、今、ここにいるからだ。
 すると……。

「不夜城先生が逃げたんですか?」

 早川先生はかなりのベテランと聞く。ならば、逃げた奴は、消去法から行くと……。

 骨村社長が代わりに苦々しく答えてくれた。

「違うよ……。不夜城先生の方ではなく……早川先生の方だ……」

 あらまあ、なんたることだろう!
 ベテランの先生が逃げだすような案件とは!?

「あ、あの……。今回の案件って、もしかしてすごく大変なゲーム開発だったんでしょうか? 早川先生の負担が大きすぎて、先生が抱えきれなくなって、辞退した、ということですか?」

 なかなかにまずい事態だが、三流先生はちゃんと確認を取ろうと思った。

 

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