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恋愛・ラブコメ

ひねくれ俺たちの青春シャウト 5

   

叫部の活動本格始動!

行く先はお洒落なイタリアンバー!
モテないどころかモテ要素のあるものから遠ざかった人生を送ってきた澤崎。果たしてモテる男への一歩を進めることができるのだろうか!?

 

「おいストーカー!」
 酒に関する回想中、妙に力のこもったチョップが背中に突き刺さった。人の注意を引くために必要な接触のレベルじゃない。軽く殺意を感じる。
「いってえな……あぁ、なんだお前か……。チョップは指すもんじゃなくて振り落とすもんだぞ」
 チョップの犯人はまあ、やっぱり夢見光だった。
「そんなことはどうでもいいの! それより何普通に昼飯食べてんのさ。昼食は部室に集まって食べるのが決まりって昨日部長が言ってたでしょうが」
 昼間からぎゃーぎゃーうるさいやつだ。これだから無駄に元気な女子は嫌いなんだ。夢見光はまさに、俺が苦手とする女子の代表例。
 そんなことを思いながら黙っていると、夢見光のヒステリック度合いは増していった。
「はぁ……あんたどうせ酔っぱらい過ぎて覚えてないんでしょ! ったくこれだからモテない男は……」
 なに、やれやれみたいなポーズ決めてんだよ。お前だって昨日はなんだかんだで楽しそうにしてたくせによ。
 んでモテるモテないは関係ないだろ……。
「でもなあ、もうほとんど食べちまったし、まあ部室には顔出すよ。他に行くところもないしな」
「どうせそんなことだろうと思ったけどね。待ってるから早く食べなさいよ」
「…………」
 待ってんのかよ! 女子が目の前にいて一人だけ飯食ってる男ってお前――。
 周りの目も気にしろよ!
「やっぱやめた! 先行ってる」
 お、どうやら珍しく意思疎通できたらしい。さすがにこれくらいは空気読めるよな。お前ほどの非常識女子であれど。
「あんたと一緒にいるとこ、他の女友達に見られたら終わりだわ」
「自分の都合かよ!」
 とんだ勘違いだったようだ。
 まあそれもそのはず。こんなイケてない俺と一緒にいても得することなんてないだろう。と、急にネガティブになってみるが、これは軽い鬱を招く原因になるので一時中断。
 判断力に優れた俺はとりあえず叫部の部室へと向かうことにした。

 

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