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ラブストーリー

お見合い相手は恋人未満 四~五

   

大学のサークルの先輩から聞かされた真実。
そんな矢先、壮一郎の会社がおろしているお酒に手が加えられるという事件が発覚して――

 

 

四 思い出の酒

 地位も名誉も存在もなにもかも唐木壮一郎に完敗したパーティーから三日後の午後。
 昔はそこら中に問屋が並んでいた。
 問屋街と呼ばれるほどの賑わいも今はないが、残った問屋の建物には時代の流れや老舗の風格などが残り、独特の風情がある。
 その中に、みわはいた。
 先日のパーティーで偶然再会した、大学のサークルの有志を訪ねるためだった。
 四季呉服問屋と掲げられた看板の下で、作務衣姿の女性が大きく手を振っている。
 わざわざ外に出てみわが来るのを待っていたらしい。
 四季呉服店は江戸時代初期から続く老舗で、女姉妹の姉にあたるみなえがあとを継いだばかりだった。
「みわちゃんがいて、ビックリだったよ」
 ひと通りの挨拶を終えると、みなえが話題を先日のパーティーの件に切り替える。
 セミロングの髪を無造作に団子結びにして、作務衣姿。
 問屋といっても呉服店と同じような商売もしているので、必要なときには着物も着るらしい。
 今日は倉庫の中で在庫確認をしていたので、この姿なんだよ……と照れるように話したのは、少し前のこと。
「それはわたしもですよ。どういう繋がり?」
「唐木くんが社長になって少し経ったころかな。外国からのお客様が日本の土産に反物がほしいって言って」
 

 

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