お見合い相手は恋人未満 六~終章

やっと互いの気持ちを打ち明けあい、大学時代から相思相愛だったことを知ることができた。
愛を確かめ合う行為へと発展して――

※軽めの性描写があります。ご注意ください。

 

 

六 二度目の告白もほろ酔い酒

 めずらしくその日のデートは現地集合だった。
 みわにとって最悪な結果をもたらすきっかけとなった居酒屋、あの時と同じ場所に壮一郎は座っていた。
 仕事帰りのはずだがスーツ姿ではない。
 学生時代の頃を思い出させるようなラフなスタイル。
 それでも場にいる客とは風格が違い、目立っていた。
 みわが席につくと、メニューをざっとみてから壮一郎がまとめて注文をする。
 あの日と同じ酒をボトルで、つまみも料理も記憶にあるものとほぼ同じだった。
「結構覚えているものだね……」
 なんで今更こんなところに呼び出すのだろう。
 みわとしてはやり直せるならやり直したいと何度も思った出発地点でもある。
「俺には忘れたくても忘れられないスタート地点だからな」
「ちょっと、それをそっちが言う? それはわたしの台詞だからね」
「そうか? おまえはさ、言いたいこと言ってスッキリした部分もあるんじゃないのか? 俺は、なんでって後悔ばかりだ」
 壮一郎が後悔?
 まったく、どんな後悔だよ、こっちの方が大後悔だ!
 みわは内心、わたしの方がわたしの方がと自分の方が悲惨な思い出なんだと繰り返した。
 そんなみわは飲まずにはいられないと、お猪口になみなみ注いで一気に飲み干す。
 壮一郎はみわの仕草を見ながら、ぽつりぽつりと思い出話を口にし始めた。

 
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