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ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

見習い探偵と呼ばないで! Season17-10

   

 J-Classic音楽事務所に乗り込んだ御影。平河を先導させたが光田と安田が会長室に連れていかれたと聞く。

 すぐに平河に案内させた。御影は消失してしまった松井と同様に消すつもりかと懸念した。

 問答無用に会長室の扉を開く御影と小柴は一連のシナリオを書いた重役三人と対峙。

 ついに黒幕との対話に御影たちはどう出るか。そして小柴の胸の内は…

 

「佐脇さんを偉人に仕立て祀り上げる。それによって曲は世界に売れてブームを引き起こす。収益もじゅうぶんだ。それぞれが得をする。それがこのシナリオの内容だろう。シナリオはあらすじのようにしか表現されていない。だが、結果的にゴーストライターがいて、聴覚障害者がいて、それを診断したという専属の医師がいる。協力者である奥さんも加わっているふうだった。そして家庭状況の暮らしぶり、収益がどうなるか算出しているJ-Classic音楽事務所の上層部が企てていたことがわかった時点でこう推理できた。これはすべてJ-Classic音楽事務所の目論見だ」御影はいった。

「佐脇さん、あなたの耳は聴こえてますね。さっきとても素直な反応を示しました」小柴がいった。穏やかに引導を渡すように。

 全員が項垂れていた。反論の余地はない。佐脇の嘘。妻の金にたいする執念。医師の偽りの診断。そして、J-Classic音楽事務所担当の平河がお目付け役で佐脇を見張っていた。

「佐脇さんの首に鈴をつけていたということですね、平河さん」御影はいった。

「そういうわけでは…」平河がこの場にいることを退こうとしている。

「だが、あなたはこのひとたちのことも最終的には裏切るつもりだった。上層部にそう指示されていたんでしょ?」御影は詰め寄る。平河はまだなにかを隠している。

 押し黙る平河。自責の念に駆られているのが見えている。

「どうやらこれで決着…」御影はそういったが、まだ終わりではない。

 小柴をちらっと見た。眉間に皺が寄り憤怒を押さえている。

「やれやれ」御影はいった。

 

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