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SF・ファンタジー・ホラー

ロボット育児日記 4

   

 先日から続く、強盗事件の犯人追跡は難航していた。
 一方、霞はウサ子を警察署へ連れていくのだが…。

 SFハートフルラブコメディ!!

 

 T都E区に、無数のサイレンが響きわたる。
 先日起きた強盗事件の犯人は未だ見つからず、警察が町中を必死に捜査しているのだ。
 捜査と言うより、追跡と言った方が正しい。犯人は磁場を利用しながら逃走を続けるので、エネルギーの歪みを追いながら、その姿を追いかけるだけでも必死だった。
 1台のパトカーから、無線に向かって吐き出された怒声が響く。
「どういうこと!? うちの署のパトカーには、最新の追跡装置が付いている筈でしょ!! 何で捕まんないのよ! むかつくーーー!」
 20代半ばであろうか、揺るやかな金髪の美女がヒステリックな声を上げた。その声に、無線を返して返事が来た。
『柏木警部! どうやら、あちらの磁場コントロールユニットの方が上を行ってるようですよ。ことごとくかわされています。着いてくのに精一杯で、捕まえるまでに至るのかどうか』
「なーに、弱気な事言ってるのよ! 意地でも捕まえるわよ!!」
 今朝、15分だけ見失った事が、彼女を焦らせていた。彼女が警部となってから、彼女が担当した事件の犯人を1人も逃がしていないのが彼女の自慢だった。ここで逃がしては、彼女自身のプライドがズタズタに切り裂かれてしまう。ただ、彼女自身もこの逃走劇の厳しさに薄々は気付いた。
(ここで逃がしても、絶対捕まえてやるんだから! というか、絶対逃がさん!)
「警部、鼻の穴広がってますよ!」
 部下がからかった刹那、犯人が完全にE区から消えた。
「へ? 嘘?」
 驚いた彼女は一旦車を道路端に停めさせ、モニターで犯人の車を探した。が、やはり見つからない。このE区にはいないと言った方が自然なくらい、磁場エネルギーの反応はなかった。
「あんたが、おかしな事言ったせいじゃないの? 嫁入り前の美女を捕まえて、鼻の穴でかいとかいうから逃げられたんじゃない! 責任取んなさいよおおお!!」
 彼女は、部下の頬を抓った。
「す、すんません! 冗談ですよ!! 不謹慎でしたあああ!」
 やはり、無線から次々に同じ報告が伝えられる。
「一旦、署に戻って作戦会議! 絶対、犯人は逃がさない事!!」
 
 

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