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ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

見習い探偵と呼ばないで! Season19-12 END

   

 狩谷は観念して逮捕された。狩谷に指示をだしていたのは本山だと思われたが、そうではなかった。

 とはいえ罪は罪。手にかけた以上狩谷の逮捕はゆるぎない。だが、真の黒幕の名を口にすることはない。確証のないままその名を口にするの危険極まりない。

 氷室はご満悦だった。過去に決着をつけて犯人も逮捕できた推理。十分だった。

 だが、御影は不可解な点がまだ多く残っていると思った。まるでその御影の不安は予感へと変わり、何かを案じさせるような雲行きに突然の雨が降りだした。

 警視庁で政木警部らに事情聴取を受けた。それが終わって探偵社にもどったのが21時前だった。

 めずらしく氷室がこのあと依頼の成功を祝おうといった。地下に車を止めて事務所へと階段で上がっているさなかのことだった。

 事件解決後、氷室の過去の因縁の決着によって、心の油断がうまれた隙、誰を相手にしていたか、それを考慮すれば予測がついたかもしれない。

 とんでもないことが起きた。

 新たな事件の幕開けでもあった。
 
 

“19シリーズ”【完結】

 

 父からの過ちのために、本山の呪縛に憑りつかれてしまった。狩谷一真はもはや逃れられないと思われたが、本当はちがった。さらに上の人間がいる。真の黒幕はべつにいる。

 狩谷も誰かはしらない。ただ本山から直接仕事をさせられるとき説明するような口調の中で、「あの方の、ご達しだ」といった。

 そう、狩谷はこのとき思っただろう。

“本山ですら飼い犬なのか”と。

 とはいっても多比良は政治資金規正法に引っかかる不正を犯している。それを恐れたために中原を始末する案に切り替えた。

 狩谷に相談をし、本山に話が通り、中原に罪をかぶせる謀略にすりかわった。

 そうでもしないと、本山が押収した金を横流ししていたことがあかるみになり、自分一人の責任ではなくなる。警察組織そのものが揺るぐ結果となるだろう。

 警察の内部の汚職はもみ消すことで警察の威厳威信は保たれる。
 
 

 それは咎められることだが、ちょっとくらいならかまわない。国を守るためには大なり小なりというものがある。大を守ってこそ未来の発展につながる。政治家や警察は国を造り守っていく、その役割を大きく担っている。

『火傷しない程度の火の粉なら手で払ってやれ、そうしてもっと未来をみるんだ』と助言した。

 小宮山議員はたいへんな過ちの助言だったと気づいていながら、そういうご都合主義に加担するさいは、どういうわけか本来の正義心に布を覆ってしまうのだ。

『いつもご鞭撻ありがとうございます。たいへん励みになります』と小宮山が答えた。

 

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