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ノンジャンル

tripper!

   

芸術に特化した学部に定評のある私立啓陽学園。
その音楽コースに編入した、人気バンドNO FACE KNOWSのボーカル洸。

「のーふぇいすのうず?何それ」
「アンタね・・・・それくらい知っときなさいよ」

クラシックしか知らないピアノ科生・紗菜依は、突然やってきた隣の席の男に戸惑いを隠せなかった。

その洸が、なんとピアノ練習中の紗菜依の前に現われて!?

※登場する団体、店舗、アーティスト名等は全て架空のものであり、実在する人物・団体等との関連は一切ありません。

※作者のクラシックに関する知識が完璧とは言えませんので、矛盾やおかしい点もあるかと思います。ご了承ください。

 

 なんだか周りが煩い。
 欠伸を噛み殺しながら、ぼんやりと紗菜依は思った。
 昨夜はつい遅くまで練習に耽ってしまい、完全に寝不足だった。
「転校生が・・・・」
「うちのクラスでしょ?」
「・・・・が来るってマジ?」
 聞かずとも切れ切れに耳に届くのは、クラスの女子達の噂話。
 転校生。そういえば先生が昨日のHRで言っていた気がする。
 うとうと、まどろみながら考える。どの道紗菜依にはあまり関係ないだろう。それでなくても皆の注目を集めるだろう転校生に、自ら近づくなんて面倒なことはしたくなかった。
「紗菜依ー!何、寝不足?」
 どかっと前の座席に腰かけた相手に、紗菜依は苦り切った表情で返事を返す。
「あー、優喜・・・・うん。眠い」
「やぁねぇ。また練習?ほんと好きね」
 ん。と吐息だけで返事をして、紗菜依はちゃっかり熟睡体制に移る。
「ちょっと・・・・HRまで寝かせて・・・・」
「もう鳴るわよ、チャイム。今日は噂の転校生のお目見えなんだから、もうちょっとシャンとしたら?なんたって来るのは天下の洸よ?」
 優喜の一言でのっそりと顔を上げた紗菜依は、眠気で据わった瞳で訊き返す。
「あー?コウってどのコウ」
「NO FACE KNOWSの洸よぅ。ボーカルの!」

 

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