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SF・ファンタジー・ホラー

ロボット育児日記7

   

「記憶確認で、脳が疲れきってるんです。疲れで、3日程仮死状態だったのですから、もう暫く休んでリハビリしてから社会復帰してください。それと、桜木さんの無実は証明されました。よかったですね」
 仮死状態から目覚めた桜木霞に告げられた無実の報告。気になるのはウサ子の事だが…。
 SFラブコメディ!!

 

 柏木警部は無言のまま、俺を地下の白い個室に案内した。子供の頃行った病院独特の消毒の臭いなどしなかった。ここに、人間はいないのだと実感する。
 部屋には大きな窓があり、外の様子が見れるようになっているが、そこもまた事務所のような部屋になっていて機材がいっぱい見える。
「あの服に着替えて、ベッドに座って待ってて。あ、下着はつけないでね」
 柏木警部の指さす方を見ると、ベッドの上に薄いガウンのような服が畳んで置いてあった。
 俺が返事をすると、柏木警部は隣の部屋に移った。俺が気にせず着替えを始めると、彼女はカーテンを閉めた。
 着替えを終えて少しすると、室内に柏木警部の声がした。
『私の声は聞こえるかしら。着替えは終えた?』
「聞こえます。終わりました」
 音は聞こえないが、しゃーっとカーテンが開けられ、柏木警部と白衣のおじさんが一人居た。
『隣に居るオッサンは、脳の専門医よ。人間の脳の研究もしてる、一応偉い先生なの』
 なんだか言葉にトゲがあるのだが……。偉い先生にオッサンとか言って大丈夫なのだろうか。
 と思い先生に目配せすると、ちょっと嬉しそうだった。そうか、美人は何しても許されるのか。
『今から記憶確認の作業準備を始めるわよ。先生がそっちに行くから』
 先生が部屋に来た。手には注射器を持っている。注射はあんまり得意ではない。
『いい年の男が、注射器にビビってるんじゃないわよ』
 どきっとした。恥ずかしさで顔が紅潮する。
 柏木警部はドSだと確信した。けど、悪く思えない俺はドMかもしれない。
 小さな磁気シールのような物を頭に幾つか貼られ、ベッドに寝かされると注射を打たれた。
 すぐに耐えがたい眠気が襲い、寝不足もあってか、深い眠りに落ちるまで時間は掛からなかった。
 
 

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