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ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

生かすも殺すも匙加減④

   

子供嫌いと思っていた306号室の華世子であったが、意外にも朋子の妊娠を喜んでくれた。
「ここなら安心して子育てが出来るとホッとしたのもつかの間。
出勤しようとドアを開けると、そこには猫の死体が。

 

夕方朋子が夕食を作っていると、道雄が帰ってきた。
道雄は、玄関で靴を脱ぎ捨てるなり、バタバタとキッチンへ入ってきた。
入ってくるなり
「病院どうだった?!」
と息を切らせながら聞いてきた。
朋子は道雄の方を向くと、にっこり笑ってVサインを出した。
道雄は喜びながら朋子を抱きしめた。
「男かな。女かな?」
「まだ早いわよ。2ヶ月目に入ったところだから。」
「どっちでもいいや!元気に生まれてくれればいいよな!!」
と、道雄は朋子を抱きしめながらそう言った。
「苦しいわよ。そろそろ離してくれますか?」
そう朋子が言うと、道雄は慌てて朋子から離れ、
「そうだよな。赤ちゃん潰しちゃったら大変だもんな。」
と言った。
「大丈夫よ。このくらいじゃ赤ちゃん潰れないから。それより、夕食の支度が出来ないでしょう?」
そう言って朋子は、夕食作りの続きを始めた。
今夜のメニューは『カレーライス』だ。
スパイシーな香りが、つわりの朋子にも食欲をわかせてくれるからだ。

カレーライスが出来上がり、キッチンのテーブルに並べると、
「道雄、食べよう!」
と、リビングのソファーに寝転んでいた道雄に声をかけた。
道雄はソファーから起きあがると、テレビを消しキッチンのテーブルへ座った。
「美味そうだなぁ!」
「当たり前でしょう!私が作ったんだから。」
と朋子は答えた。
「俺も料理覚えないとなぁ。これからはなるべく俺が出来ること探すから、なんでも言ってくれよな!」
「あら。イクメン宣言かしら?」
智子は自分で言いながら笑った。
と同時に幸せと嬉しさも込み上げてきた。
「ところで、会社の方はいつから産休取るんだ?」
「そうねぇ。部長にも報告しなきゃならないし、色々わからないこと多いから、明日は出勤して、先輩にアドバイス貰ってくる。」

 

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