幻創文芸文庫 (β)

小説好きの創作小説を無料配信*スマホ対応

ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

見習い探偵と呼ばないで! Season20-18

   2017年8月9日  

 政木警部は、三人の人物を追いかけた。袋小路に阻まれた三人は引き返そうとした。すでに追いついて行く手に立ちはだかる。

 三人の中に見覚えのある女がいた。経理部で働いていた疋田という女だ。

 なぜか解雇になったが、その理由は本山が疋田の正体がバレるのを恐れて辞めさせた。

 政治記者としてほかのメンバーと同行させた。

 疋田改め本名は阿澄、この女が傘下にくだったのはわけがあったからだ。

 政木はひとつだけ問いただす。阿澄にある名を告げた。

“多仁”という名を口にした途端、阿澄は動揺の色を隠せずにいた。

 逆上した阿澄は政木に飛びかかり…。

 

 政木警部は総理監禁場所のだだっ広い空間の部屋から出たとき、逃げていく後ろ姿の影を単身追いかけていた。さらに伯田と黒川もつられるように追いかけた。

 暗闇の通路を疾走し、足音とかすかな影の動きに反応して追い詰めていくと三人の人物が袋小路に立ち止まっていた。

「くそっ、ここはダメね」女がいった。

「まったくこんなきたこともない場所で全力で逃げることなんてむりがある」渋い声の男がいった。

「引き返そう」若い声の男がいった。

 対峙するように引き返そうとする三人の前に立ちふさがったのは、政木警部だった。

 通路には電灯がついていなかった。窓から差すかすかな月明りが三人の顔を照らしていた。

 政木警部を睨みつけている三人。そのなかに女が一人いるが、その女は政木警部が現れてばつが悪そうに視線をそらした。

「あなた、まさか…」政木警部はその女をおぼえている。

 阿澄 美並という女だ。「あら、政木警部さん……、その節はどうも」

 月夜の光がかすかに通路の窓から差し込み、逃走する者たちの顔を鈍く照らしていたが、政木にはわかる。

「警察の経理部にいた子よね?」

「そうよ、おぼえていたの、見た目変えた意味ないわねこれじゃ」

「疋田さんよね? 名前はなんだったかしら……」

「疋田 芳美」名前を告げた阿澄だった。そんな偽名に用はないとでも言いたげに。

「そうそう、そうだったわ」

 

-ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
-, , , ,


コメントを残す

おすすめ作品

見習い探偵と呼ばないで! Season7-2

8月のエンドロール 6

見習い探偵と呼ばないで! Season11-5

プラチナ・フィンガー〜官能小説家を見つけたら〜<7>

見習い探偵と呼ばないで! Season10-4

怪盗プラチナ仮面 7

   2017/08/22

ロボット育児日記19

   2017/08/22

アストラジルド~亡国を継ぐ者~アグランド編 第26話「消えない思い出と消せない日々」

   2017/08/21

見習い探偵と呼ばないで! Season20-21

   2017/08/21

美しき人

   2017/08/18