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ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

見習い探偵と呼ばないで!【番外編・御影解宗の休日】3

   

 なぜ、御影が容疑者になったのか。まったく糸口がみえない。

 疑うのであれば、その事件の経緯を説明しろと啖呵をきる。

 刑事が説明し御影は経緯を把握した。

 そして自分がなぜ容疑者になったかについて、堂本巡査長が御影が住むマンションに訪れたときに推察を述べた。

 今、その事実が明らかになった。

 御影が疑わしく指摘したこと、それは警官が指紋採取のために訪れていた以前に引っ越していた者が一人いる。

 その人物の捜索を促していた。

 堂本はその報告を怠り、沢所刑事に叱咤する。

 御影はすくなからず容疑者からはずれるかもしれないと胸をなでおろすも、もう一人の刑事、清田がにらみをきかせていた。

 

 ペットボトルの指紋と不発爆弾騒動事件の容疑者の指紋が合致。

 警察署で事情聴取をとらされているが御影は反発する。

「やっぱりろくなもんではないな、この取り調べは任意だろ? 行ったら最後、暗く灰色の取り調べ室で頭を押さえられてむりやり事件の犯人だとうなずかせる。それが警察のやり方だって…ドラマでよくみるぞ」

 調子を狂わされるように頭をかいている刑事たちだった。

「それはドラマですよ、実際は…」体格のいい堂本巡査長はそこで言葉に詰まった。

「たしかにまったくないとはいえないよな?」俺は口角をあげて微笑みでしめした。

 堂本巡査長では口で負けそうだった。

「爆弾の内部を調べたら土台としてペットボトルが使用されていた。そのペットボトルに指紋が採取されました。それが、あなたの指紋と合致したんですよ」堂本巡査長はため息を吐きながら言った。

「なるほど…そういう経緯か…」

 動揺ひとつみせずに瞼を閉じた。それはまるでこの超難問の犯罪に答えをだそうと計算しているようだった。

「今朝、あなたは言いました。ペットボトルについている指紋と照合して合致したら、それは犯人だと。だからあなたが犯人なんですよ。自分でいったことだ」堂本巡査長は躊躇いもなく、譲る気もないようすで頑なに職務をまっとうしようとしていた。

「ふん、その態度に敬意をしめそう」俺は犯人ではないが、観念した。

 

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